ホーチミン市は、先月から外国人労働許可証の申請書類を受理してから発給までの期間を短縮すると発表したが、企業からは依然として外国人労働許可証の申請手続きに不満の声が出ている。
4月6日の午後に開かれたホーチミン市の企業と行政による対話会合の主なテーマの一つは、外国人労働許可証の申請に時間がかかり過ぎていることへの不満だった。
企業と行政の質疑応答において、ベトナムのヨーロッパ商工会議所(EuroCham)に所属するある企業が、外国人労働許可証の申請に2か月かかっていると述べた。それを聞いた多くの企業から、申請処理時間の短縮を求める声が相次いだ。
企業側は、オンラインで申請した書類の受領確認までに7~10日間もかかっていることに苦情を述べた。「受取証には法律の規定に従って労働許可証の発行予定日が記載されます。しかし、申請書類の受理に時間がかかり過ぎており、予定通りに労働許可証が発給されなくなっています」とある企業の担当者は述べた。
3月1日にホーチミン市労働・傷病兵・社会局は、外国人労働者の採用必要性説明書の処理時間を10営業日から7営業日に短縮し、外国人労働許可証の更新手続きを3日から1日に短縮すると発表した。
4月6日の会合で、労働局は手続きに2か月かかったケースの具体的な理由を確認するために、企業側に申請コードを明らかにするよう求めた。オンライン申請では、労働局は申請から1日後に返信が無い場合は、労働局まで直接書類を持ってきて申請するよう推奨している。
労働局の担当者はまた、企業側は営業時間外や週末でもオンライン申請ができるようになったため、申請書類が大幅に増え、書類の確認と審査に時間がかかっていると説明した。
ホーチミン市労働・傷病兵・社会局のグエン・バン・ラム副局長は、企業が必要書類を準備する際に3つの点に注意する必要があると指摘する。
まず、1つ目は企業の外国人労働者採用必要性説明文書の内容が法律の求める基準を満たしていることだ。
2つ目に、領事公証、コピー公証、公証翻訳手続きに誤りがあったり、専門教育や業務経験証明書の内容に具体的な情報が記載されていなかったり、外国人労働者採用必要性説明文書との整合性がとれていないなどの不備が無いかだ。
3つ目が申請書の内容が不正確、情報不足、修正過多であったり、オンライン申請した書類と実際の文書で内容が異なるなどの申請書の不備だ。
法律の規定を遵守した書類を提出することが、発給期間を短縮する近道になるとラム副局長は指摘する。
ラム副局長は、労働許可証の更新手続きと対象外となる外国人の承認手続きという2つの手続きについて、現行の5営業日から3営業日に短縮する案を引き続き検討していると述べた。
また、企業から提案された外国人労働許可証の申請に関する議定152号の規定に関するいくつかの疑問点についても、労働・傷病兵・社会局は、修正と追加を検討することになった。
例えば、規定によれば”外国人専門家”には、大学の卒業証明書かそれに相当するものと、ベトナムで就業する予定の業務に適した専門分野の3年以上の実務経験を求められているが、大学の専攻と社会人経験が異なるのが一般的な社会状況では、この要求は厳しい条件になる。
また、外国人労働許可証の期限は2年で、1回のみの更新が認められている。そのため、外国人労働許可証の更新期限が終了した後でもベトナムで働き続けたい外国人は、再申請を一からおこなわなければならなくなる。
ベトナムにあるマレーシアビジネス協会(MBC)は、外国人労働許可証の有効期限をより長期にすることを提案している。例えば、マレーシアでは、雇用条件などによって最大60ヶ月まで有効な雇用パスが申請できる。また、シンガポールも経験豊富なエンジニアの場合、5年以上の雇用パスを申請できる。
出典:06/04/2022 VNEXPRESS
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