昨年11月より、「Gmail宛てにメールを送ったけど届かない」旨の問合せが増えています。これはGmailによるセキュリティ対策の強化が原因です。
「2022年11月より、個人用Gmailアカウントにメールを送信する新規の送信者は、SPFまたはDKIMを設定する必要があります。Googleでは、新規の送信者から個人用Gmailアカウント宛てのメールをランダムにチェックして、認証されたメールであることを確認します。認証方法が一つも設定されていないメールは拒否されるか、迷惑メールに分類されます」(Gmailのサポートサイトより引用)
SPFとは、メールのドメイン名(@より後ろの部分)が利用しているDNSサーバーに、「このサーバーからメールを送信しますよ」と宣言しておく仕組みです。DKIMとは、メール送信時の認証方式の一つで、署名を付けてそれが正しいかどうかをDNSサーバーに照会し判定する仕組みです。これらにより、なりすましメールの受信や一定の迷惑メールを防ぐことができます。
一方で、会社のメールを個人のGmailアカウントに転送している場合、このSPFのチェックに抵触してしまいます。なぜなら、送信元からのメールは一度、会社のメールサーバーを経由するので、受け取るGmailは送信元のSPFと違うと判断するからです。結果、Gmailアカウントへの不着や迷惑メールの判定がなされます。
回避方法は、Gmailに転送するのではなく、Gmail設定画面の「名前」欄にある「他のメールアドレスを追加」から送信設定を、「他のアカウントのメールを確認」欄にある「メールアカウントを追加する」から受信設定をそれぞれ追加します。