CTグループは官民パートナーシップ(PPP)方式によるホーチミン市とカントー市を結ぶ鉄道路線建設プロジェクトに関して99.8億USDの投資を提案した。
CTグループの政府への提案によれば、鉄道路線は複線で全長は174㎞あり、軌間は1435㎜、電動式で途中に12駅を設置し、旅客車と貨物車の両方を運行する。列車の運行速度については今のところ言及されていない。このプロジェクトでは、ホーチミン市、ビンズン省、ロンアン省、ティエンザン省、ヴィンロン省、カントー市の6地域を通過する。
CTグループは、中国道路橋公司及び、中国電力建設公司と協力して投資合弁会社を設立し、世界的な金融機関からプロジェクトへの金融支援パッケージを受けることを予定している。総投資額は99.8億USDで、合弁会社が85%を出資し、国が15%を出資する。
メコンデルタ地域の各省の経済を同時に発展させるためにCTグループは、TODモデル(公共交通機関と連携した都市開発)に従って12駅の周辺都市を同時に開発することを提案している。これにより投資の回収期間を50年から25年に短縮し、各省と市の発展が促進される。
各駅は、地元地域の特徴を取り入れた現代的なデザインで建設される。駅から半径500mには商業施設、住宅街、工業地帯が設置され、半径10㎞の外側にはグリーンシティ構想に基づき物流拠点とハイテク農業施設が建設される。
CTグループでは、2024年6月末までにプロジェクトの実現可能性調査を完了すると誓約しており、2032年までにプロジェクトを完了させるためにリソースを動員するとしている。具体的には2024年中に投資準備作業とプロジェクト承認を完了させ、2025年から2026年にかけて用地取得を進め、2027年から2032年にかけて建設工事と人材教育をおこなう。
この鉄道プロジェクトでは、2035年までに年間延べ1640万人の旅客と1910万トンの貨物輸送が実現すると予測されている。また、2050年までには4200万人以上の旅客輸送と8100万トンの貨物輸送が実現する見込みだ。
CTグループはこのプロジェクトを10年にわたり研究してきた。この合弁コンサルティング会社は、インドネシアで同等規模の鉄道路線を建設した実績がある。人材育成と運行を同時並行で実施するため、プロジェクトの完成までには僅か9年しかかからない。
この鉄道路線には南部の重要経済地域とメコンデルタの経済地域を繋ぎ、競争力を向上させ、生産地から消費市場へ商品を供給するという重要な役割を担っている。
交通運輸省は、鉄道プロジェクト管理委員会を投資家とし、プロジェクト実現可能性調査報告書作成のために資金を割当て、各地方自治体と協力して駅の位置と通貨ルートを検討するように指示した。このプロジェクトは大規模で高度な技術が求められるため、慎重かつ包括的な調査を実施し、リソースの配分に注意しながら客観的かつ科学的に評価する必要がある。
鉄道プロジェクト管理委員会の提案によれば、ホーチミン市とカントー市を結ぶ鉄道路線はビンズン省のアンビン駅を起点に15の駅と11か所のデポが設置される。設計上の最高速度は時速190kmで、旅客車両は190km/h以下、貨物車両は120km/h以下で運行される。
出典:03/01/2024 VNEXPRESS提供
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