サムスンがベトナムに展開している4法人の2023年度売上高は、2022年からは減少したものの、依然としてサムスンの全世界利益の約1/3を占めている。
2023年はサムスン電子にとって激動の一年となった。グループ全体の全世界売上高は、15%減の2000億USDだった。純利益も2022年の426億USDからおよそ1/4の118億USDまで落ち込んだ。
しかし、ベトナムの現地法人4社の貢献度は依然として高く、グループ全体の売上高の約30%、利益においては33.5%を占めている。
サムスン・タイグエン(SEVT)は、依然としてベトナムにある4法人の中で最も貢献度の高い工場であり、売上高は約230億USD、利益は約17億USDを計上している。ただし、2022年と比較すると同社の売上高は15%以上、利益では18%近く減少している。
現在、SEVTは、サムスンにとって世界最大のスマートフォン製造工場という位置づけだ。当初サムスンは、2013年にタイグエン省に20億USDを投資したが、現在までにその投資額は4倍近い75億USDまで膨らんでいる。
タイグエン省の工場と同様、バクニン省にあるサムスン・エレクトロニクス(SEV)とサムスン・ディスプレイ(SDV)の2拠点も、2023年は減収減益となった。SEVは、サムスンにとって初のベトナムでの複合拠点であり、現在においてもサムスンにとって世界トップクラスの生産施設の1つである。
2023年のこの2工場の売上高は150億USDと180億USDで、それぞれ昨年から15%と6%減少した。利益についてもSEVが11億USD、SDVが8億USDとなり、共に前年から約10%減少している。
サムスングループのホーチミン市唯一の拠点であるサムスン・エレクトロニクス・HCMC・CEコンプレックス(SEHC)の2023年の売上高は約46億USDで、利益は3億USDを超えた。SEHCは、サムスンのベトナム拠点4法人の中で唯一前年から利益が増加している。
サムスンは、これまでにベトナムに180億USDを投資しており、今後さらに200億USDまで引き上げる計画だ。昨年末のファン・ミン・チン首相との会談で、サムスングループのCFOであるパク・ハッキュ氏は、今後20~30年先までベトナムにおける最大のFDI企業の地位を維持し続けたいとの考えを述べている。
出典:22/02/2024 VNEXPRESS提供
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