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【不動産】ホーチミン市の新築アパートは殆どが50億VND以上

(C) VNEXPRESS

サヴィルズベトナムによれば、今後2年間にホーチミン市で新たに供給されるアパートの販売価格は、その多くが1戸当たり50~100億VND程度となり、20億VND未満で購入できる物件はなくなる見込みだ。

最新の市場レポートでサヴィルズベトナムは、2023年にホーチミン市で新たに供給されたアパート戸数は過去10年で最低水準の1万700戸だったことを明らかにした。新規プロジェクト件数が減少したこともありアパート物件の取引件数は減少している。実際2023年の取引件数は6300件に過ぎなかった。

サヴィルズベトナムの市場調査部門を担当するザン・フイン部長は、市場の住宅価格が高騰していると指摘する。ザン・フイン部長によれば、市場で取引されている物件の90%が1戸当たり20~50億VNDの物件だ。去年、ホーチミン市内では20億VNDを下回る物件は無かった。

高級物件の流動性も低下した。多くの高級物件プロジェクトで販売が思ったように進まなかったことを受けて、ホーチミン市のアパートの主要販売価格は、前年から45%も下落して2020年の平均価格とほぼ同じ6900万VND/㎡となった。

「今後2年は、市場に新たに供給される物件の価格帯は1室あたり50~100億VNDとなり、20~50億VND規模の物件は、どんどん少なくなるでしょう」とザン・フイン部長は話す。

CPRCのデータによれば、2023年にホーチミン市で売りに出されたアパート物件の84%が1㎡あたり5000~9800万VNDの高級物件だった。その一方で1㎡あたり5000万VND未満の物件は年々減少しており、庶民的な価格の物件は、ここ数年で姿を消している。

ホーチミン市内のアパート物件価格の高騰により、手ごろな価格を求める層は、今後、郊外へ移転していくとみられている。サヴィルズベトナムの専門家は、今後5年間でビンズン省、ドンナイ省、ロンアン省で供給される新規アパート物件の96%が50億VND未満の価格帯だと指摘する。ドンナイ省やビンズン省の多くのアパート物件が、ホーチミン市の物件に比べて価格競争力があり、今後注目を集めるとみられている。

しかし、この地域では中古のアパート物件が豊富にあるため、新規アパート物件の価格に競争圧力が生じている。買主の方でも、郊外の物件に興味がある場合は、物件を慎重に選び、支払いのタイミングを検討する必要がある。

ベトナム不動産仲介協会のグエン・バン・ディン会長も都市部から郊外への移転は、ここ数年の明らかなトレンドであることを認めている。多くの購入者が、中心地から離れるとしても広々とした居住空間と利便性の高いアパートエリアへの移転を受け入れている。また、競争力のある販売価格も郊外のアパートが人気を集めている理由となっている。

出典:21/02/2024 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載