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【経済】胡椒の輸出が好調

(C) VNEXPRESS

2024年上半期にアメリカ、ドイツ、インド、UAEがベトナムからの胡椒の輸入量を前年同期比45~100%も増加させ、平均輸出価格も1トンあたり1,000USD上昇した。

胡椒は、歴史上では非常に価値の高いものとして取り扱われたこともある農産物だ。2024年上半期に国内の胡椒価格は1kgあたり8万VNDから15万3,000VNDと倍近くに跳ね上がった。輸出市場でもベトナム産胡椒の平均価格は、1トンあたり約1,000USD値上がりした。

2024年上半期の胡椒の輸出総額は、6億3400万USDで、黒胡椒は1トンあたり4,300USD以上、白胡椒は、1トンあたり6,000USD弱の価格となっている。

価格が高いにもかかわらず、ベトナム産胡椒は、世界各国から輸入されている。ベトナム胡椒・スパイス協会(VPSA)のデータによれば、最も多く輸入しているのはアメリカの3万7,435トンで、昨年同期から44.6%も増加しており、全体の26.3%を占めている。次いでドイツの9,526トン(前年比107%増)、インドの8,173トン(同46%増)の順となっている。UAEも前年同期比15%増の8,388トンを輸入している。

需要の高まりによって、2024年上半期のベトナムの胡椒輸出量は、14万2,586トンに達し、前年比で30.5%も増加した。このうち黒胡椒が全体の88%を占めており、残りの12%が白胡椒となっている。

VPSAによれば、各国がベトナムからの輸入量を増やしている理由は、ベトナムの胡椒収穫時期がインドやブラジルよりも早いためだ。また、ベトナム産胡椒は品質が高いことでも人気を集めている。2024年はエルニーニョ現象によって胡椒の収穫量が世界的に減少するとみられており、需要の高い国で胡椒の買いだめも起きている。

VPSAのホアン・ティ・リエン会長は、需要と供給のギャップが胡椒価格が急騰した主な理由だと説明する。ベトナム、インド、ブラジルなどの主要な胡椒産出国の在庫量は、高い需要とエルニーニョ現象による収穫量の減少によって低下している。

一方で、ベトナムは、この期間中に1万8,000トン以上の胡椒を約7000万USDで輸入しており、前年同期から19%増加している。ベトナムは主にブラジル、カンボジア、インドネシアの3カ国から胡椒を輸入している。

ベトナムの胡椒生産量は、世界の40%を占めており、世界シェアは60%に達している。VPSAによれば、世界の胡椒市場規模は約54億USDで、2024年から2032年にかけて約20%増加すると予測されている。

商工省の輸出入局は、胡椒の価格は今後も上昇し続けるが、上昇スピードは穏やかになると予測している。しかし、それでも今年のベトナムの胡椒の輸出総額が10億USDを超えることは確実視されている。

出典:2024/07/14 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載