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【交通】HCM市メトロ1号線が運行開始

(C) VNEXPRESS

プロジェクト承認から17年、建設開始から12年を経て、全長約20㎞、総投資額43兆7000億VND以上のホーチミン市初の都市鉄道が12月22日に運行を開始した。

22日の午前7時ごろ、10時に開始されるメトロ1号線開通式に参加するため多くの市民がベンタイン駅に押し寄せた。

ホーチミン市人民委員会のブイ・スアン・クーン副主席は、メトロ1号線の運航開始は、ホーチミン市の公共交通機関発展の歴史において重要なマイルストーンであると述べた。メトロは、市民の迅速な移動需要に応えるとともに、ホーチミン市の安定して現代的な公共交通環境の構築に貢献する。

「このプロジェクトは、完成に向けて長年努力してきたベトナムと日本の協力関係の象徴です」とクーン副主席は述べ、メトロ1号線がホーチミン市の都市鉄道システム開発の端緒になると付け加えた。ホーチミン市は新たなステージに突入し、メトロのネットワークを拡充させ、都市部に新たな景観を作り出す。

駐ベトナム日本国特命全権大使である伊藤直樹氏は、メトロ1号線が交通量の多い地域を繋ぎ、市民が個人の交通手段から公共交通機関に乗り換えていくことに貢献することを期待していると述べた。これにより、ベトナムはさらに外資系企業との協力するチャンスが増えるとみられている。

「メトロ1号線の成功を契機として、その他のプロジェクトの開発を促進します」と伊藤大使は述べた。

運行開始から最初の1か月間、利用客はメトロ1号線とそれに接続する17路線の電動バスの無料チケットを入手できる。この期間が過ぎると乗客は、乗車券、1日乗り放題券、3日乗り放題券、1ヶ月定期から選んで購入することができる。その中で、もし通常の乗車券を現金で購入する場合は、距離に応じて7000~2万VNDの運賃がかかる。現金以外の支払い方法であれば、6000~1万9000VNDの運賃が適用される。

1ヶ月定期の価格は30万VNDだが、学生は50%割引で15万VNDとなる。また、1日乗り放題券は4万VND、3日乗り放題券は9万VNDで購入できる。障がい者や高齢者の場合は、ホーチミン市の政策により運賃が免除される。

メトロ1号線(ベンタイン駅-スオイティエン駅)の車両は3両編成で、最大930名が乗車可能となっている。開通当初は午前5時から午後10時まで8~12分間隔で約200便が運航される。スオイティエン駅から1区のベンタイン駅までの所要時間は約30分で、各駅に約30秒停車する。

2007年に承認されたメトロ1号線は、計画段階から多くの課題に直面したため、運用開始までに17年かかった。路線の全長は19.7kmで14駅あり、このうち中心部の3駅がベトナム初の地下駅となっている。

当初の投資額は17兆4000億VNDで、国会での承認を得る必要が無かった。しかし、その後の試算によって投資額は47兆3000億VND以上に膨らんだ。首相は、ホーチミン市人民委員会が資本水準に応じてプロジェクトを調整することを許可し、2012年8月に高架区間の最初の主要入札パッケージが開始された。しかしその時点でこのプロジェクトは国家の重要基準に該当しており、国会の承認を受ける必要が生じていた。

長期にわたる調整プロセスにおいてプロジェクトは多くの問題に直面し、継続的に資金が不足し、工事の進行が遅れた。2019年11月に新たな調整が承認され、総投資額が43兆7000億VND以上となることが決定された。この調整の承認は、中央政府がホーチミン市が借入するODA資金の配分の基礎となり、メトロ1号線の長年のボトルネックを取り除くのに貢献した。

メトロ1号線のもう一つの大きな問題は、このプロジェクトが国際契約モデルを適用したホーチミン市で初のプロジェクトであったため、契約を管理する経験が不足していたことだ。都市鉄道管理委員会(MAUR)は、施工業者との契約、ベトナムの法令及び、スポンサーからの要望の全てを満たさなければならなかった。これによって様々な問題が発生し、プロジェクト全体の進捗に影響が出た。さらに、土地収用の長期化と新型コロナの感染拡大もプロジェクトに大きな影響を与えた。

様々な問題によってメトロ1号線は何度も期限を延期したが、20年近く経ってようやくホーチミン市民に新たな交通手段を提供することができた。メトロ1号線の開通によってホーチミン市中心部から東の玄関口までが繋がり、ビンズン省やドンナイ省に向かうハノイハイウェイとボーグエンザップ通りの渋滞軽減に貢献する。また今後のホーチミン市の都市鉄道ネットワークの発展にとって大きな第一歩となった。

ホーチミン市では以前、総延長220㎞のメトロ8路線とモノレール3路線が計画されていた。しかし、その後の都市計画調整に基づき、都市鉄道網は10路線、旧計画の2倍以上となる総延長510kmに変更され、公共交通輸送の50~60%を担うことが期待されている。

ホーチミン市は、2035年までにメトロ1号線を皮切りに、1号線の延伸と2~7号線を含め全長355㎞の都市鉄道網を完成させたいとしている。2036年から2045年にかけては、さらにメトロ8~10号線への追加投資が予定されており総延長が510kmに達する。上記2段階の総投資額は約670億USDとなる見込みだ。

出典:2024/12/22 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載