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【旅行】|コロナ収束後を狙う、カインホア省の観光産業復興計画

(C)PHAN LÊ

外国人観光客が86%減少

 ベトナムで最も有名な観光地の一つであるニャチャンのあるカインホア省にとって、観光は重要な経済ファクターである。

 2019年にカインホア省には約700万人の観光客が訪れ、その内350万人以上が外国人観光客だった。しかし、COVID-19の世界的な感染拡大の影響により、観光産業は困難に直面している。
2020年トータルの観光客数は140万に留まると予想されており、その内の外国人観光客の数は43万人で、2019年に比べて86%減少の見込みだ。

 最近、カインホア省では、国内の観光旅行客を呼び込むために様々なプロモーション活動をしているが、国内の旅行者だけでは省内の観光業者を完全に立ち直らせることは難しい。
そこでカインホア省では、民間企業と連携して、海外からの観光客を迎え入れるための方策を検討している。

 カインホア省観光局のグエン・ティ・レ・タン副局長は語る。
「まずは、ベトナム在住の外国人の投資家や専門家が、外国人旅行者のターゲットになります。彼らを迎え入れることで、彼らが自国に信頼できる情報を発信してくれることを期待しています。
一方で一般の外国人旅行者に関しては、政府から具体的なガイダンスが出るのを待たなければなりません。しかし、観光局では現時点から民間企業と協力し、海外からの観光客がベトナムに入国できる条件が整えばすぐにでも、お客様を迎え入れられるように準備を進めています」

新しいトレンドを探せ

 カインホア省で開催された「COVID-19収束後の国際観光旅行の回復」セミナーでは、多くの専門家が、2021年初頭にCOVID-19の状況が改善していれば、外国人観光客が戻ってくると予測している。

 現在は、タイやシンガポールなど周辺地域の多くの国が外国人に向けた門戸を開放しつつあり、アジア・太平洋地域の航空便も増加傾向になっている。
ベトナムはCOVID-19の感染対策が適切に管理されていることで、魅力的な観光地の一つになれると予想されており、カインホア省は外国人観光客を安全に迎え入れるソリューションを検討しておくべきだ。

 また、COVID-19収束後も、観光客は混雑した場所を避ける傾向になると考えられるため、新しいトレンドに従い、自然とのふれあいや海の中のリゾートホテルといった提案を準備する必要がある。

(C)PHAN LÊ

国籍ではなく興味の対象

 ここ数年のカインホア省を訪れる外国人観光客は、中国人とロシア人が中心で、なかでも中国人は70%以上を占めていた。
しかし今後の外国人観光客は、若い人ほど積極的に旅行に出かけたり、安全性を重視して短期間の旅行が増えるなどの傾向が予測されている。従来のように観光客の国籍に注目するよりも、年齢層や興味の対象を分析してアピールすることが重要になる。

 カインホア省観光局は、ベトナム人旅行者、ベトナム在住の外国人専門家、早期に回復が見込まれる周辺国の順で、COVID-19収束後の段階的な観光活動回復プロジェクトを発表した。
カインホア省では2021年の観光産業の復活に向けて、2020年第4四半期中の旅行サービスシステムの回復を目指している。

出典: 26/10/2020 TUOI TRE
上記を参考に記事を翻訳・編集・制作