チン首相が各地に最大限の警戒態勢を指示
政府前線指揮所で対応を指揮
8月24日の夕方、ファム・ミン・チン首相は、ゲアン省に設置された政府の前線指揮所(軍区第4司令部)を訪れ、台風カジキ(5号)への対応を陣頭指揮した。
同日夜に行われた緊急会議で、チン首相は「人命第一」の原則を強調し、台風の影響を受ける各省に対し「最高レベルの備え」を求めた。
「人命を最優先に」チン首相が強調
ファン・ミン・チン首相は、各省庁・地方自治体に対し、即時かつ徹底的な準備、避難計画の精査・実施、住民の安全確保を指示した。
気象当局には最新情報の連続更新、国際機関との連携による精度向上を要請した。
「目的は犠牲者ゼロ、被害の最小化だ」とチン首相は強調した。
気象条件は「台風の勢力拡大に有利」
農業・環境省のチャン・ドゥック・タン大臣代理によると、台風5号は広範な勢力を持ち、移動速度も速く、海面水温30℃の高温環境と南西モンスーンの影響を受けてさらに勢力を増す恐れがあるという。
この台風は、2024年の台風ヤギに匹敵、あるいは2017年にハティン省で甚大な被害を出した台風ドクスリ(10号)を上回る可能性があり、自然災害リスクレベルは「4(非常に高い)」に設定された。
沿岸・山間部の各省が総動員
ゲアン省共産党委員会のグエン・ドゥック・チュン書記は、「人命を最優先とし、財産被害の最小化に全力を挙げる」と表明した。
ハティン省では、省内の全69の自治体で緊急会議が開かれ、17地区・約1万7,000世帯の避難計画を25日午前中に完了させる方針を示した。
さらに、タインホア省からトゥアティエン・フエ省までの地域では、計9万285世帯(32万5,579人)の避難計画が策定済みとされている。避難先の物資・生活必需品も確保され、台風が過ぎ去るまで住民の帰宅を許可しない厳格な方針がとられている。
海上の漁船は全て避難、8省が出港禁止
午後4時時点で、国境警備隊は5万9,617隻、24万8,843人の漁業関係者に避難を指示した。これを受けてタインホア省からハティン省までの全漁船が安全な港へ避難を完了した。
ニンビンからクアンガイまでの8省はすでに「出港禁止令」を発令している。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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