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会計・労務もう悩まない Vol.03|勤怠管理と給与計算は手作業?|経理効率化を阻む見えないコスト

CLM GROUP HLDGSの富田 英太氏

 ベトナムでは多くの日系企業において、勤怠管理はタイムカードやExcelなどの表計算ソフト、紙の書類等で行われています。これらの方法は導入コストが低い一方で、月末になると膨大な集計作業が発生し、経理担当者の大きな負担となっています。

 容易に想像できると思いますが、打刻の不正や集計ミスが発生しやすく、正確な労働時間を把握する上でリスクを伴います。

 さらに集計された勤怠データは、給与計算のために手動で入力されることが一般的です。この手作業のプロセスは、人為的なミスの温床となるだけでなく、毎月のように同じ作業を繰り返す非効率的な時間ともなっています。

 このような「見えないコスト」は、経営資源の無駄遣いです。本来は経理担当者が注力すべき、より戦略的な業務、例えば財務分析や予算策定などの時間を奪ってしまいます。

 私たちは会計事務所として、日々の業務効率化が企業の持続的な成長に不可欠であると強く感じています。勤怠管理と給与計算の効率化は、経理部門全体の生産性を間違いなく向上させるでしょう。しかも、それだけでなく、経営判断に必要な情報をより迅速に、正確に手に入れるための第一歩ともなるのです。

 手作業に依存した状態を続けて何らかのメリットがあるでしょうか。現状から脱却し、デジタル化を進めることで、企業はよりスリムで機動的な経営体制を築くことができます。

 次回は、なぜ会計事務所が提供する労務管理システムが、御社にとって特別な存在になり得るのかを詳しくお話しします。

著者紹介:富田 英太 Hidehiro Tomita
CLM GROUP HLDGSのCOO。DXコンサルタント。東証一部上場コンサルティングファームのパートナーコンサルタントとして経営支援のノウハウを修得し、売上改善・黒字化経営のスペシャリストとして活動中。