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【社会】ホーチミン市の歩道・車道占拠が止まらない実態

バーチウ市場周辺の道路
(C)THANH NIEN

ホーチミン市に地方自治体の2層モデルが導入されてから4カ月が経過したが、多くの道路で歩道や車道の占拠が依然として横行している。販売、物品陳列、駐車などが公然と行われ、都市景観や交通安全を損なう状況が続いている。

歩道が“丸ごと消える”深刻な占拠状況

ホーチミン市ビンロイチュン街区のグエンシー通り(ファン・バン・ドン通り〜ノーチャンロン通り)では、歩道が完全に露店や商店の商品物置き場と化し、歩行者が通行できない状態が常態化している。
さらに、露天商が車道側へ溢れ出ることで渋滞が発生し、この状況は10年前から継続しているにもかかわらず、抜本的な対策は講じられていない。

同エリアは元々“自然発生的な市場”として知られていたが、2022年に道路が6車線へ拡幅され、歩道も3m以上確保されたことで、一時は景観が改善した。しかし、その後はむしろ市場の活動が活発化し、歩道が完全に占拠される事態になっている。一部の商店は建物から道路脇までロープを張り、占拠を“私有地”のように扱う例もある。
鮮魚や家禽などの販売では、排水を道路へ垂れ流す店舗もあり、衛生面や食品安全面でのリスクも高まっている。

周辺道路でも広がる占拠 歴史的建造物の隣まで市場化

バーチウ市場周辺のブイフーギア通り、ブートゥン通り、チンホアイドゥック通りでは歩道のみならず車道まで占拠され、市場同然の状態になっている。

特に、国家級歴史文化遺跡であるレ・バン・ズエット陵の隣にあるチンホアイドゥック通りは、自発的市場が常設化しつつあり、果物、花、衣類、食品、生活雑貨などが並ぶ。都市秩序管理員が巡回している時間帯は歩道にとどまるが、職員がいなくなると即座に車道へ“拡大”する状況が常態化している。

誰が取り締まるのか? 責任の所在が曖昧に

ホーチミン市建設局の評価では、市内では歩道・車道の違法使用が広範囲で発生しており、物品販売、駐車、建材や廃棄物の放置などが都市美観と交通安全の阻害要因となっている。

最近、占拠が顕著となっている道路には以下が含まれる。

  • アンズーンブーン通り(アンラック街区・ビンフー街区)
  • ホンバン通り
  • ダンタイタン通り(チョロン街区)
  • フンブーン通り(アン・ドン街区)
  • コンクイン通り(ベンタイン街区、タイビン市場周辺)
  • トーヒエウ通り(フー・タン街区)

ただし現行規定では、建設局は直接取り締まりや処罰を行う機能を持たず、住民からの通報を警察や自治体に転送するだけである。

建設局は警察、街区レベルの行政、地域治安部隊に対し、継続的な巡回と再発防止の徹底を要請している。

違反者の行政罰は以下の通りである:

  • 個人:罰金50万〜1,500VND
  • 組織:その2

地方行政の二層モデル導入後最大の課題:都市秩序部隊の消失

中心部の複数の街区では、2025年7月1日の地方行政2層モデル開始後、都市秩序の専門部隊が解散され、取締りの担い手が不足している。

現在、これらの業務は各街区の経済・インフラ・都市部門が担うが、少人数で多岐にわたる業務を担当しており、歩道・車道占拠のような複雑で広域的な問題に対応しきれていない。

街区(Phường)の見解と今後の対応

ベンタイン街区:権限が市レベルに留まる現状

ベンタイン街区人民委員会の副主席によると、歩道・車道管理の権限は、現在も市レベルにあり、街区には十分な決定権が与えられていないという。

ビンロイチュン街区:交通渋滞の背景要因も説

ビンロイチュン街区の説明によれば、グエンシー通りでの深刻な渋滞の一因は、

  • 9月1日からのビンチュウ1橋の修繕工事による交通集中
  • 新学期開始(2025年9月)による通学車両の急増

が挙げられる。

同街区は露店・商店に対し不法占拠を行わないよう誓約を取るなどの指導を強化しており、これまで18件、総額1,350万ドンの罰金処分を実施した。

チョロン市場周辺:2街区が連携し取り締まり強化

チョロン街区によれば、チャントゥー通り周辺は2つの街区(ビンタイ街区・チョロン街区)の境界に位置し、売り手が取り締まりを避けて両区を行き来するため、取り締まりの難度が高い。

そのため現在、両区と交通警察が協力し、自発的市場の一掃に取り組んでいる。

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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