ハノイ国家大学で政策演説を実施
ベトナムを公式訪問中の日本の高市早苗首相は、ハノイ国家大学を訪問し、日越関係の将来をテーマとした重要な政策演説を行った。
会場には、レ・ホアイ・チュン外相、グエン・ミン・ヴー外務副大臣、大学関係者、学生らが出席した。
ベトナムの成長に強い評価
演説の冒頭で高市首相は、6年前の訪越時の思い出に触れ、日本の支援で修復されたホイアンの日本橋(来遠橋)への再訪への期待を語った。
また、日越間の400年以上にわたる海上交易の歴史に言及し、その伝統が現在の関係の基盤であると強調した。
経済発展については、ベトナムの急速な成長に強い印象を示し、「かつては繊維・衣料中心であったが、現在は先端技術を組み込んだ電子機器の生産拠点へと進化している」と評価した。
さらに、製造業において日越経済は不可分の関係にあるとし、ハノイ近郊の3つの工業団地だけでも205社の日系企業が進出し、約10万人の雇用を創出していると指摘した。
具体例として、キヤノンがベトナムを拠点に世界のプリンター生産の約4分の1を担っていることを挙げた。
宇宙・半導体など先端分野へ拡大
両国の協力は宇宙分野にも拡大している。ハノイのホアラック・ハイテクパークに設立された宇宙センターは、日本の政府開発援助(ODA)により整備され、長年の協力の成果と位置付けられた。
日本は現在、地球観測衛星「LOTUSat-1」の開発支援も進めており、防災や気候変動対策への活用が期待されている。
また、半導体分野では人材育成とサプライチェーン強化に向けた連携が進んでおり、2025年に日越大学で半導体エンジニア養成プログラムが開始される予定である。
さらに、重要鉱物の開発と供給網構築においても、官民連携の強化を図る方針が示された。
FOIP「更新」、3つの重点分野を提示
高市首相は、日本が推進する「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想の最新方針を発表した。
今回の「FOIP更新」では、以下の3分野が重点とされた。
- AI・データ時代に対応する経済インフラの整備
- エネルギーおよび重要資源の供給網強化
- 安全保障協力の強化による地域の安定確保
また、ASEANのインド太平洋構想(AOIP)との連携を重視する姿勢も改めて示した。
エネルギー・デジタル分野で新構想
エネルギー分野では、新たに「POWER ASIA」構想を打ち出し、地域のエネルギー安全保障強化を図る。
その一環として、日本はギソン製油所への原油供給支援を行うほか、将来的には地域の石油備蓄体制の構築や、バイオ燃料、次世代太陽光、原子力、LNGなど多様なエネルギー開発を進める方針である。
デジタル分野では、「ASEAN-日本AI共同創造」構想を通じ、アジアの言語・文化に適合したAIモデル開発を推進する。
さらに、海底ケーブルやOpen RAN、衛星通信などを含む「デジタル回廊」構想も提示された。
CPTPP拡大とルール形成を主導
経済面では、CPTPPの戦略的拡大の重要性を指摘し、高い基準を維持しつつ参加国の拡大を目指す考えを示した。
若い世代へメッセージ
演説の締めくくりで高市首相は、各国がそれぞれのインド太平洋ビジョンを持ちながらも、協力によって「自由で開かれた地域」を築く必要性を強調した。
また、今回の講演が学生や若い世代にとって、日越および地域の未来を考える契機となることへの期待を示した。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN



















