フランスのエマニュエル・マクロン大統領が、大統領としては初めてベトナムを公式訪問することが明らかになった。訪問期間は2025年5月25日から27日までの3日間で、ベトナムのルオン・クオン国家主席の招待によるものだ。
これは、2024年10月にベトナムとフランスが包括的な戦略的パートナーシップを締結して以来、最もハイレベルな外交交流であり、両国関係の新たな節目となる。マクロン大統領にとって今回のベトナム訪問は、東南アジア3カ国歴訪（ベトナム、インドネシア、シンガポール）の最初の訪問先であり、フランス政府がベトナム政府との関係を重視していることがうかがえる。
ベトナムとフランスの外交関係が樹立されたのは1973年4月12日で、両国はこれまで50年以上にわたり多岐にわたる分野で協力を進めてきた。フランスはベトナムにとってEUで５番目に大きな貿易相手国であり、2024年の両国の貿易額は54億2,000万USDに達し、前年比12.9％の増加となった。
投資分野では、フランスはベトナムにとって１６番目に大きな投資国であり、現在までに700件の有効な投資プロジェクトが存在し、総投資額は39億5,000万USDに上る。さらにODA（政府開発援助）では、インフラ、技術移転、農業、グリーン産業、金融分野などを中心に、フランスは欧州で最大の支援国となっている。
また、国防・安全保障、科学技術、教育・研修、地域間協力といった分野でも協力が深まっており、今回の訪問ではこれらの連携の具体化が期待されてる。両国は2024年10月の共同声明において、国際的課題への対応を含む政治的協力の深化や、経済・防衛分野でのパートナーシップ強化に合意していた。
フランスの大統領府は、今回の訪問に高い期待を寄せており、ロイター通信によれば、数十件の協定が現在準備されており、訪問中に署名される可能性がある。なかでも戦略的インフラとエネルギー分野での連携が主要議題になると見られている。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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