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【経済】コンテナ不足により輸出が停滞

(C)VNEXPRESS

 現在、ベトナムの輸出企業は、コンテナ輸送価格の急激な上昇とコンテナの確保に苦しんでいる。

 ベトナム海事局は、海運貨物輸送価格の上昇、コンテナ輸送サービス追加費用の発生、輸出用の空コンテナの不足などに関して多数の苦情を受けているとして、海運会社に対してコンテナ輸送費用を公開するように指示した。

 ベトナムでのコンテナ輸送の問題は2020年11月に入ってから本格化した。11月に殆どの海運会社がコンテナ輸送費用を2〜10倍に引き上げると発表したのだ。例えば、イギリスへの20フィートコンテナの輸送費用は10月までは1420USDであったが11月には5420USDまで引き上げられ、12月には、7200USDまで上昇した。また、タイからベトナムへのコンテナ輸送費用は10月までは60USDであったのに対して、11月には600USDと10倍に跳ね上がった。ロサンゼルスまでのコンテナ輸送費用も10月までは700~1000USDであったが11月からは5000USDに引き上げられた。

 コンテナ輸送価格は上昇し続けているが、それでも企業が空コンテナを確保するのは容易ではない。世界中で出荷される商品の約60%がコンテナ船で輸送されている中で、このコンテナ不足は、世界の物流に多大な影響を与えている。

 ベトナム最大の唐辛子とコーヒーの輸出企業であるフック・シン社のCEOであるファン・ミン・トン氏によると、輸出用のコンテナ費用をこれまでの7倍も請求されることになったが、それでも海運会社側の急なキャンセルによって多くの商品が輸出できなくなっている。
「夜になってようやくコンテナを確保できたと思ったら、より高い金額を提示した会社があったとのことで、朝にはキャンセルになったことが何度もあります。1日で40~50本のコンテナがキャンセルになったこともありますよ」とトン氏は嘆く。実際、フック・シン社は、これまで1日に平均40コンテナを輸出していたのが11月と12月には、1日に3~5コンテナにまで減少している。

 コンテナの製造・販売・レンタルをおこなっているタン・タン社のキェウ・ゴック・フーン副社長によると、空コンテナが不足している理由の一つは、COVID-19の影響によって多くの企業が倒産し、荷物を積んだコンテナを引き取りに来ることが出来ず、取り残されたままになっているからとのことだ。フーン副社長は、「現在、弊社には通常の月に比べて10倍のコンテナの注文が来ていますが、全ての注文に対応できないためお断りせざるを得ない状況です」と説明する。

 商工省によると、中国ではコンテナ不足がより早い時期から発生しており、価格の上昇が深刻化したため、国としてコンテナの確保に動き出している。11月の中国からの輸出は21%も増加しており、これが周辺国のコンテナ不足に拍車をかけている面もあるとみられている。
この状況を受けベトナム海事局は、ベトナム国内で登録されている海運会社に対して、不当な値上げなどを起こさせないために、議定146号に従い海上輸送サービス費用を明示するように要請した。

 また、海運会社はこれからの需要増加時期に向けて、需要に対応しながら価格を安定させるために十分な量のコンテナを確保する必要がある。海事局では、関係機関と協力し海運会社の直接検査を実施し、不当なコンテナの占有や値上げなど違反行為に対しては、厳格に処分するとしている。

 商工省の予測によると、コンテナ不足は来年の2月~3月ころまで続く可能性があり、COVID-19の感染が抑制できない場合はさらに長引く可能性もあるとしている。

出典:31/12/2020 VNEXPRESS
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