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【経済】現金を持ち歩かなくなった人々

(C) VNEXPRESS

Visaが昨年ベトナムで実施した調査によれば、普段現金を持ち歩かないと回答した人が半数以上となった。

Visaが最近発表した2023年の消費者の支払い方法に関する調査によれば、1ヶ月間で現金を使用しない日の平均日数は、11日となり、2022年から4倍近く増加している。

この調査の回答者のうち56%は現金を持ち歩く機会が減ったと回答している。「これは人々が財布にお金を入れなくなり、現金をあまり使わなくなったことを示しています」とVisaのベトナムとラオス担当役員のダン・トゥエット・ズン氏は話す。

マーケットにおける別の兆候として、徐々に現金引き出しの必要性が薄れていることも分かった。ベトナム国家銀行のデータによれば、2024年1月末時点で、国内には2万986台のATMが存在しているが、その数は2023年末から2%弱減っている。以前は、祝日や旧正月期間にはATMが過負荷状態になっていたが、最近ではそのような現象は殆ど起きていない。

電子マネーの発展によって、QRコードを使用した支払いが急速に普及したため、ベトナム人にとって財布にお金を入れておく必要性が無くなりつつある。Visaの調査によれば、62%の人がQR決済を利用している。ベトナム人が1ヶ月にQR決済を利用する頻度は16.2回で、クレジットカードの12~13回を超えている。

フィンテック企業のPayooでは、昨年QR決済の額が2022年と比較して3倍に増加したと発表している。QRコードによる決済は、国内ATMカードやクレジットカードなど他の決済方法よりも短時間に支払いが可能となっている。

Payooは、昨年になってQRコード決済が爆発的に普及した理由についてVietQRのおかげで、小売業者がPOSシステムに投資する必要がなくなったことを上げている。POSシステムを導入する代わりに小売業者はQRコードを印刷しておけば、手数料なしで支払いを受けることが出来る。

一方で顧客側もQR決済であれば送金時の手間が少なく、QRコードをスキャンするだけなので利便性が高い。昨年は、銀行や決済仲介業者が銀行のアプリと電子マネーの両方が扱える多機能QRを発表した時期でもあった。

ベトナムは電子マネーの新規ユーザー増加率という点でも東南アジアトップクラスとなっている。レポートによれば、5人中4人は電子マネーを定期的に使用しており、その大部分はX世代以降の若者と富裕層だ。Fiin Groupのデータによればベトナムの電子マネー口座は、今年末までには5000万件に達し、前年から28%増加するとみられている。

VisaによればX世代、Y世代は、キャッシュレス決済においてパイオニア的な役割を果たしており、この世代の調査参加者の89%がデジタル決済を利用していると回答した。

2023年、ベトナムはキャッシュレス決済への移行において東南アジアをリードしており、88%の人がキャッシュレス決済を使用したことがあると回答している。「ベトナムはデジタル決済において、かつてないほどのスピードで変革が起きています」とズン氏は語る。

キャッシュレス化の波は、ますます大きくなっている。ベトナム国家銀行によれば、2024年1月にキャッシュレス決済取引が63%以上増加している。その中でもQR決済が最も多く、件数ベースで900%弱、金額ベースで1000%以上の増加となっている。

出典:2024/03/11 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載