ベトナムビジネスならLAI VIENにお任せください!入国許可、労働許可証、法人設立、現地調査、工業団地紹介などあらゆる業務に対応します!お気軽にご相談ください!

【新型コロナ】入院患者のワクチン接種状況を分析

(C) VNEXPRESS

2日前にホーチミン市保健局が入院患者グループを対象に実施した調査によると、患者の86%以上がワクチンを1回または、2回接種していたことが判った。

ホーチミン市保健局のグエン・バン・ヴィン・チャウ副局長は、11月4日に開かれたCOVID-19感染防止対策に関する記者会見において「これらの患者は非常に軽い症状で、重症治療は必要としていません。」と説明した。残りの14%の患者は、ワクチンを接種しておらず、そのうち90%以上が18歳未満であった。今回の調査対象となったF0は最近になって、ホーチミン市内の各工業団地や集中隔離施設で感染が確認された患者だ。チャウ副局長は、調査対象全体の数については明言を避けた。

3層治療モデルの2層目を担うCOVID-19治療病院は、基礎疾患の有無にかかわらず軽症や中等症から重症化した患者の治療を担当している。

第3層のCOVID-19重症患者の治療を担う熱帯病院で10月中旬に実施された別の調査では、349人の患者の45%が軽症で、残りは人工呼吸器やECMOの装着が必要な重症患者であった。

軽症患者と重症患者の2つのグループをワクチン接種の有無で比べてみた場合、ワクチン未接種グループの74%が重症、26%が軽症であった。一方でワクチン接種済みのグループ(1回又は2回接種済み)の場合は、40%が重症で60%が軽症であった。そのうち1回接種では49%が重症で、2回接種では12%が重症という結果が出ている。

重症患者グループについてさらに詳しく分析したところ、ワクチン接種を2回受けたグループでは、侵襲的人工呼吸療法が必要な患者が1人と酸素吸入が必要な患者が5人いた。ワクチン接種が1回のグループでは侵襲的人工呼吸療法が必要な患者が10人であった。ワクチンを接種していないグループでは51人が侵襲的人工呼吸療法が必要で、3人がECMOを装着していた。

チャウ副局長は、この調査はあくまでホーチミン市内の専門病院での調査であり、ワクチンと重症化の関係性をすべて表すものではないことに注意する必要があると述べた。しかし、この結果は、世界の医学論文が指摘している『ワクチンを2回接種すれば感染への抵抗力が増し、感染した際の重症化率を大幅に低下させる』という内容を裏付けるものであることは間違いない。

「ワクチンを接種していない人と比べればその可能性は大幅に低くなるとはいえ、ワクチンを2回接種していたとしても、重症化して適切な治療を受けなければ死亡する可能性は残されています。そのため、例えワクチンを2回接種したとしても5Kルールを遵守することは非常に重要です。」とチャウ副局長は話す。

ホーチミン市保健局は、市民が自分勝手になり感染防止対策を遵守しなくなれば、将来的に再度感染爆発が起きる可能性があると警告している。一方で、ホーチミン市内のワクチン接種率は非常に高くなったものの、最近では、仕事のために他省からホーチミン市内へ戻ってくる労働者も増えている。これらの労働者がワクチンを接種していない場合、新規感染者と重症者数が今後増加するリスクが高くなる。

チャウ副局長は、入院治療中の患者の状況について、人工呼吸器を必要とする患者は減少していると述べた。11月3日時点で、人口呼吸器を必要としている患者は246人、人工透析治療が必要な患者が40人、ECMOの装着が必要な患者が12人となっている。

チャウ副局長は、ホーチミン市疾病予防管理センター(HCDC)のデータによればこの1~2週間で新規感染者と第2層を担当する病院へ入院する患者が増加していると指摘する。第2層病院への入院患者が増えている理由については、本当に入院が必要な患者、重症化していないが基礎疾患がある患者など様々な理由があると考えられている。「基礎疾患のあるF0については本来、隔離施設で経過観察がおこなえるはずですが、ホーチミン市は地域内の隔離施設を縮小しており、第2層病院には空き病床があるので、そこへ搬送された患者が入院患者数にカウントされているのです。」とチャウ副局長は説明する。

過去2週間を新規感染者数の指標だけで判断した場合、10万人当たりの1日の感染者数は50~150人に該当し、感染レベル3相当となる。しかし、高リスクグループへのワクチン接種率、患者への治療対応能力など他の感染レベル評価指標も考慮に入れた場合は、ホーチミン市の感染レベルは2となる。

ホーチミン市COVID-19感染防止対策管理委員会のファン・ドゥック・ハイ副会長は、最近ホーチミン市内では、まだ多くの市民が感染防止対策を遵守せずに活動している状況がみられると述べた。多くの市民が子供にマスクをさせずに外出させたり、グエンフエ歩行者天国に集まったり、公園でマスクをせずに集まったり、感染防止対策を守らずに飲食店に入ったりしている。

「COVID-19の新規感染者と入院患者数は再び増加傾向を見せており、今後の感染状況は予測不可能な状況になりつつあります。」とハイ副会長は警鐘を鳴らす。

11月3日までにホーチミン市では78万人近くが1回目のワクチン接種を完了し、2回目の接種が完了した人も580万人近くとなっている。

出典:04/11/2021 VNEXPRESS
上記を参考に記事を翻訳・編集・制作