クアンニン省でフグの肝を食べた53歳の女性が、舌、唇、手足がしびれ、呼吸困難に陥りチアノーゼ症状が出たため、病院に緊急搬送された。
この女性は、12月25日に心拍数が低下した状態でバイチャイ病院に救急搬送された。家族によると女性はフグの肝を2切れ食べてから1時間後にしびれなどの症状が出た。これまでにも女性は、自宅でフグを捌いて食べていたがこのような症状が出たことはなかった。
バイチャイ病院の毒物治療を担当するチャン・コン・カン医師は、この患者がフグのテトロドトキシン中毒だったと話す。テトロドトキシンは毒性が強く、神経系に直接影響を与える。「この毒を口に入れると数分後には唇、舌、手足がしびれ、疲労感、眩暈、立ち眩み、胸部圧迫感などを感じます。より重症の場合は、体に力が入らなくなりそのまま死亡するケースもあります。」とカン医師は説明する。
毒素を迅速に除去するため、医師は気管挿管と胃洗浄をおこなった。治療開始から24時間後に患者は危機を脱し、現在は、回復に向かっている。
医師によると本来フグの身には毒素はないが、捕獲や調理の際に内臓からの毒素が身に浸透し、中毒を引き起こすことがある。フグの毒は安定性が高く、100℃で6時間煮沸してようやく毒素が半減する程度だ。ただ、200℃で煮沸すれば10分で毒素は完全に破壊される。干物や通常の調理では毒素は消えず、食べると中毒を引き起こす可能性が高い。
「毒素が浸透したフグの身を10gほど食べただけで中毒症状を引き起こし、重症になると全身麻痺、チアノーゼ、心不全を引き起こします。すぐに適切な治療を受けなければ死亡率は60%まで上がります。」と医師は話す。
医師は、生のフグやフグの干物を食べないようにし、フグの加工品も調理に使用しないようにと警告している。漁にかかったフグはすぐに廃棄し、食品に使用してはならない。もしフグを食べて唇、舌、手足のしびれや疲労感、呼吸困難などを感じた場合は、すぐに病院へ行って適切な治療を受ける必要がある。
出典:27/12/2022 VNEXPRESS
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