ホーチミン市警察は、犬や猫の窃盗と盗品の流通に関与した犯罪グループの摘発を進めている。2026年初めからこれまでに、犬や猫、観賞用の鳥、カメなどの窃盗事件26件を摘発し、54人を処理した。このうち13件を刑事事件として立件し、33人を被疑者として起訴した。
特に2026年10月には、自動車や自作の電気ショック銃を使って犬を盗む組織的な犯罪グループを摘発。捜査を北部にまで拡大し、ハノイ、ハイフォン、フンイエン、ニンビンの4地域にある買い取り先を特定した。取引額は8億6,000万VND(約520万円)を超え、犬肉の取引量は推計10トン以上に上るという。
犬猫の窃盗、組織的な犯罪に発展
ホーチミン市内では、各地区・行政区から犬や猫の盗難被害に関する通報が相次いでいた。ホーチミン市警察の刑事警察部門(PC02)は捜査を進め、個別の窃盗事件の背後に、盗難から運搬、加工、販売までを分業する組織的な犯罪グループが存在することを突き止めた。
警察によると、犯行グループは自作の電気ショック銃や偽造ナンバープレートを取り付けた車両などを使用し、地域ごとに犯行を分担していた。盗んだ犬や猫を集め、処理・加工したうえで複数の地域にまたがって販売する流通網を形成し、不正な利益を得ていたという。
こうした犯罪の危険性を重視したホーチミン市警察は、刑事警察部門と各地域の警察に対し、巡回・監視の強化や通報に基づく迅速な捜査を指示。被害の規模にかかわらず、窃盗から盗品の流通まで徹底的に捜査する方針を打ち出した。
犬1頭の窃盗捜査から摘発につながる
2026年3月11日、ホーチミン市ビンタン街区の住民から、交雑種のバンドッグ1頭が盗まれたとの通報があった。被害額は約500万VNDとされる。
ビンタン街区警察は刑事警察部門と連携して捜査を進め、犯行に関与したとみられるチャン・バン・ビン容疑者を特定した。同容疑者は、同じ地域で別の犬の窃盗にも関与したと供述した。警察は3月26日、財産窃盗の容疑で同容疑者を立件し、勾留した。
また、同年6月には、猫を盗んで集め、他地域に販売していたグループを摘発した。容疑者らは、約3年間にわたり複数の地域で猫を捕獲・収集し、集積場所に運んだ後、販売先へ輸送していたと供述している。
捜査を西寧省の集積場所にまで拡大した警察は、生きた猫約400匹と死んだ猫80匹を発見した。さらに、ホーチミン市リンスアン街区でも猫21匹を押収した。
北部4地域の買い取り先に犬肉10トン超を販売
2026年10月には、組織的に犬を盗んで販売する犯罪グループの摘発が進展した。
10月8日、PC02はドンナイ省警察と合同で、ロンビン地区にあるグエン・バー・ロン容疑者の居住先を捜索した。車内から死んだ犬21匹と犯行に関連する複数の道具を発見したほか、追加の捜索で、処理済みの犬32匹と猫57匹を押収した。これらは販売に向けて保管されていたという。
捜査の結果、グループ内では犬の探索・窃盗、運搬、加工、販売先の確保、利益の分配まで役割が細かく分担されていたことが判明した。警察は10月9日、財産窃盗の容疑で6人を立件した。
さらにPC02は、販売先の開拓や取引、売上金の管理に関与したとされるグエン・ロン・イエン・バン容疑者についても捜査を拡大した。
取引記録などを分析した結果、ハノイ、ハイフォン、フンイエン、ニンビンの4地域に、継続的に犬肉を買い取っていた取引先が存在することが明らかになった。取引総額は8億6,000万VNDを超え、犬肉の取引量は推計10トン以上に達した。
PC02は10月18日、グエン・ロン・イエン・バン容疑者と北部の買い取り業者4人を含む計5人を追加で立件した。
盗む側だけでなく、流通網の摘発を重視
今回の捜査では、住民から寄せられた犬の盗難被害に関する通報を起点に、複数の地域にまたがる盗難・販売ネットワークの全容解明が進んだ。ホーチミン市警察は、窃盗の実行犯を逮捕するだけでなく、盗品を買い取る業者や販売ルートにも捜査対象を広げている。
市警察は今後も、各地域での巡回や監視、住民からの通報・告発への迅速な対応を強化する方針だ。また、刑事警察部門、地域警察、他省・市の警察の連携を深め、地域をまたいで活動する犯罪組織の摘発を進めるとしている。
ホーチミン市警察は、被害額の大小にかかわらず住民の財産を侵害する犯罪に厳正に対処し、小さな被害が社会の不満につながることを防ぐと強調した。犬や猫などの窃盗を軽視せず、実行犯から流通先まで追及することで、治安の維持と住民の信頼確保を目指すとしている。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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