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タイ経済、ベトナムに迫られる 2年以内にGDP逆転の可能性

著しい経済発展を遂げたホーチミン市中心部の夜の歩行者天国
(C)THANH NIEN

タイ有力紙Bangkok Postは、ベトナム経済が急速に拡大し、今後2年以内に国内総生産(GDP)でタイに追いつく可能性があると報じた。ベトナムに抜かれるのを回避するには、タイが実効性ある経済改革を断行する必要があると専門家は指摘している。

FDI・輸出でベトナムが優位

独立系エコノミストのアート・ピサンワニッチ氏によれば、タイのGDPは約5,000億USDであるのに対し、ベトナムは既に4,000億USDを超えている。

さらに、外国直接投資(FDI)および輸出額はいずれもベトナムがタイを上回っているという。人口面でも、タイの約6,600万人に対し、ベトナムは約1億人と大きく、内需拡大の余地も広い。

同氏は、タイ経済の再建には短期的な景気刺激策と、農業や輸出競争力を高める構造改革を並行して進める必要があると強調した。

汚職と政治不安が競争力を阻害

ピサンワニッチ氏は、政治的不安定や閣僚の専門性不足、実態に即さない政策運営が経済停滞の背景にあると分析。特に公共部門における汚職の拡大が競争力低下の主因であると指摘した。

1997年当時、タイは域内で有力な生産拠点であったが、現在はベトナムおよびインドネシアが主要な競合相手となっている。さらに、中国からの低価格製品が国内市場に流入し、圧力を強めているという。

加えて、少子高齢化の進行により労働力人口が縮小。高齢者は約1,300万人に達し、内需と生産基盤の双方に影響を及ぼしている。

「ベトナムから学ぶべき」との指摘

教育水準でも差

カセサート大学のチッタワン・チャナグン准教授は、タイ経済低迷の根本原因として教育の遅れと汚職を挙げた。

教育評価機関World Population Reviewの最新ランキングによれば、ASEAN域内でシンガポールが首位である一方、タイは8位にとどまり、ブルネイ、ベトナム、フィリピン、インドネシア、マレーシア、ラオスを下回った。

また、ホーチミン市経済大学は世界大学ランキングで上位500校に入り、チュラロンコン大学と同水準に位置付けられている。

汚職対策が成長の鍵

国際NGOトランスペアレンシー・インターナショナルの汚職認識指数では、シンガポールがASEANで最も清廉と評価され、世界3位に位置する。タイは116位で、前年の107位から後退し、ベトナム、インドネシア、ラオスを下回った。

チッタワン氏は「汚職問題を解決しなければ、タイは現状から回復できない」と警鐘を鳴らす。

さらに、かつてタイと同様に貧しかった韓国、中国、ベトナムが発展できた背景には、汚職撲滅に断固として取り組む誠実かつ決断力ある指導者の存在があったと指摘した。

タイ経済は、域内の競争環境が大きく変化する中で岐路に立っている。構造改革と統治の透明化を進められるかどうかが、今後の経済的地位を左右することになりそうである。

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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