無許可「相乗り車」に罰則強化案
ベトナム公安省は、道路交通秩序・安全に関する違反処罰規定(政令168/2024)の改正案において、いわゆる「長距離相乗り車両(xe ghép)」への規制強化を提案している。
対象となるのは、正式に旅客運送事業として登録していないにもかかわらず、有償で乗客を輸送したり、予約を受け付けたりする行為である。
当局は、このような行為が市場の公平性を損ない、国家財政の税収減少を招いていると指摘。違反者には1,200万~1,400万VND(約7万~8万円)の罰金に加え、運転免許の減点措置(6点)を科す方針である。
業界は「公平性確保」として支持
ベトナム自動車運送協会のグエン・バン・クエン会長は、本提案に支持を表明している。
同氏によれば、「長距離相乗り車両」は長年にわたり存在する問題であり、正規の運送事業者からも不満の声が上がっていた。
本来、事業として旅客輸送を行う場合、企業・個人を問わず登録と納税義務が求められる。しかし「長距離相乗り車両」はこれらを回避するケースが多く、結果として税収漏れにつながる可能性がある。
さらに、正規事業者は安全基準や運営コストなど多くの規制を遵守しているのに対し、「長距離相乗り車両」は規制が緩く、価格面で優位に立つ傾向がある。
この点が競争の不公平を生んでいると指摘されている。
利便性の高さで利用者は増加
「長距離相乗り車両」は主に都市間の長距離移動で利用されるサービスで、近年急速に普及している。
利用者にとっては、
・料金が比較的安い
・自宅までの送迎が可能
・柔軟に予約できる
といった利点があり、特に地方への帰省などで人気を集めている。
実際、ハノイ在住の利用者は「週に何度も使うほど便利」とし、その利便性を評価している。
利用者も認める“リスク”
一方で、「相乗り車」には課題も存在する。
個人間の取引が中心であるため、事故やトラブルが発生した際の責任の所在が不明確で、解決が難しくなるケースがある。
また、運行ルートや速度、料金設定などの管理が不十分である点もリスクとして指摘されている。
規制と利便性のバランスが焦点
今回の規制案について、利用者からは安全性向上への期待がある一方で、「柔軟なサービスが失われるのではないか」との懸念も出ている。
運営側からも、「通常の運送事業と同様の規制を課せば価格競争力が失われる」との声が上がっている。
そのため、今後の制度設計においては、
・法令順守
・安全性確保
・サービスの利便性
のバランスをいかに取るかが大きな焦点となる。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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