原油急騰、中東緊張で供給不安拡大
中東での軍事的緊張の高まりを受け、世界の原油価格が大きく変動している。供給途絶への懸念から、国内ガソリン価格も短期的に上昇圧力を受ける可能性がある。
これを受け、ベトナム商工省は石油元売り各社に対し、供給確保に向けた緊急対応を指示した。
■ 「供給途絶は絶対に起こすな」政府が強調
商工省は、
- 国内外の調達先多様化
- 在庫維持の徹底
- 供給シナリオ策定
を求め、「元売りから小売店まで全システムで供給断絶を絶対に起こさない」よう強調した。
国内製油所の安定稼働も最優先事項としている。
原油100USDの可能性も
3月2日のアジア市場では、ブレント原油が一時1バレル=80USDを突破。情勢次第ではさらなる上昇も懸念されている。
中東は世界最大級の産油地域であり、特にイランは依然として主要産油国の一角を占める。OPECによれば、イランは世界第3位の確認埋蔵量を保有している。
最大の懸念は、世界の原油輸送の約20%が通過するホルムズ海峡の封鎖リスクである。仮に封鎖されれば、日量800万~1000万バレルが市場から消える可能性がある。
専門家は、最悪の場合、原油価格が100USDを超える可能性も否定できないと警告する。
国内供給は「当面安定」
もっとも、ベトナムの状況は比較的安定している。
国内需要の約70~80%は、
- ズンクアット製油所
- ギソン製油所
の2大製油所で賄われている。
残る約30%は輸入だが、主な供給先は
- シンガポール
- マレーシア
- 韓国
- タイ
などアジア域内であり、中東依存度は限定的である。
業界関係者は「短期的に供給断絶が起こる可能性は低い」との見方を示す。
物流費上昇への警戒
一方で、燃料高は海上運賃や航空貨物運賃の上昇を招く可能性がある。
商工省輸出入局は、輸出入業界および物流団体に対し、
- 情勢の継続的監視
- 契約条項(輸送・保険)の再確認
- 市場多角化
を要請した。
戦争リスク保険料の上昇や航路変更によるコスト増が企業収益を圧迫する恐れがあるためだ。
専門家「影響は短期的」との見方優勢
金融専門家のグエン・チ・ヒエウ氏は、供給自体は世界的に潤沢であり、混乱は短期にとどまる可能性が高いとの見方を示す。
ベトナム石油協会も、「過去の世界的供給危機と比べれば影響は限定的」と強調している。
■ 総合評価
✔ 供給断絶の可能性は低い
✔ 価格上昇は避けにくい
✔ 物流コスト上昇が企業に波及
中東情勢の行方次第ではあるが、現時点でベトナム国内のエネルギー供給は安定圏内にある。ただし、原油価格の高止まりが続けば、家計と企業への負担増は避けられない見通しである。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN



















