ホーチミン市で正式発足
2026年2月11日、ホーチミン市において、ベトナム国際金融センターが正式に発足した。これにより、先行して始動していたハノイおよびダナンと合わせ、ベトナムは名実ともに国際金融センターを有する体制となった。
「経済のソフトインフラ」としての中核的役割
発足式で指導演説を行ったファン・ミン・チン首相は、世界情勢の急変、戦略的競争の激化、国際資本の大規模な移動が進む中、「独立・自立した経済を基盤に、実質的かつ効果的な国際統合を進める必要がある」と強調した。
首相は、国際金融センターは単なる資本集積地ではなく、
- 資源配分を担う経済の“ソフトインフラ”
- 先進的金融ツールの提供
- 国家競争力の強化
を担う中核であり、ベトナム全体の持続的成長を支える原動力・拠り所になると位置づけた。
成功の条件は「制度・独自性・運営力」
首相は、国際金融センター成功の条件として次の3点を挙げた。
- 卓越した制度とメカニズム
規制は開放的で、インフラは円滑、投資家の信頼確保が不可欠。 - 独自性と差別化されたモデル
- 知的で柔軟かつ効率的な運営
その上で、
「1日も無駄にせず、1週間も遅らせず、1か月も機会を逃さず、1年も受け身にならない」
との強い姿勢を求め、ホーチミン市およびダナンでの成功には、政治システム全体、国民、企業、関係機関の共同責任と行動が不可欠であるとした。
制度改革と先端技術を即時推進
首相は、直ちに実施すべき課題として以下を指示した。
- OECD・バーゼル基準など国際標準と整合した卓越した制度整備
- 法的・行政手続き上の障害の迅速な解消
- 分権と資源配分の一体的推進
- 下位行政の執行能力強化と監督強化
- デジタル基盤・グリーン金融基盤への優先投資
- AI・ビッグデータを活用した金融リスク監視
- 外国人専門家を含む運営評議会向け諮問委員会の設置
政府は、安定的で透明性が高く、競争力のある投資環境を整備し、「共に理解し、共に行動し、共に勝ち、利益と喜びを分かち合う」姿勢を約束した。
世界金融地図での地位確立を目指す
首相は、国際金融センターの準備・建設・発足は、「テクノロジー主導―金融が流れを開き―経済が加速―社会が繁栄する」という長期戦略の第一歩であると強調した。
「明確な方針、整った制度、十分な資源、決して諦めない意志があれば成功は必ず来る」と述べ、ホーチミン市とダナンの国際金融センターが、卓越した制度・近代的インフラ・豊富な資源・人材集積によって、世界金融地図におけるベトナムの地位を段階的に高めるとの認識を示した。
ホーチミン市で約100億ドル規模の投資関心
ホーチミン市の国際金融センター(VIFC-HCMC)には、短期間で国内外の大手企業から強い関心が寄せられている。
- 航空金融センター:約61億USDの投資コミットメント
- スマート都市データ基盤・金融ソリューション:20億USD調達
- オンチェーン経済投資ファンド:10億USD(ブロックチェーン、資産トークン化、次世代デジタル金融)
運営機関は、Nasdaq、Binance、VinaCapital、MB Bank、Viettel、Sovico、REE、HFIC、Becamexなど、20社超と協議を行っている。
創設メンバー企業「自然な金融集積地」
創設メンバーとして登壇したグエン・ティ・フオン・タオ氏(Sovicoグループ会長兼CEO、HDBank副会長)は、ホーチミン市は物流、航空、商業、技術のエコシステムが揃った国内最大の経済中心地であり、大規模金融活動の自然な集積点であると指摘。
特に、世界で数兆USD規模の市場を持つ航空金融が戦略的柱になるとの認識を示した。
「1年足らずで構想から現実へ」
同じく創設メンバーのドン・ラム氏(VinaCapital CEO兼共同創業者)は、国際金融センターが1年足らずで構想から現実へと移行した点を評価し、政府の強い実行力を示すものだと述べた。
国際金融センターは、世界中から資本を呼び込み、技術、インフラ、エネルギーといった重点分野への長期資金供給の基盤となり、今後もベトナムの持続的成長を支える重要な原動力になるとした。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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