10月14日13時から15日の朝にかけての台風による大雨で少なくとも4人が死亡し、20万世帯以上が停電し、15日昼の時点で復旧したのは1/3程度にとどまっている。
10月15日の朝、ダナン市共産党委員会でダナン市公安局のファン・バン・ズン副局長は、この大雨の影響でこれまでに警察官を含む男女4人の死亡を確認したと報告した。
台風19号(ソンカー)がダナンに凄まじい大雨をもたらした。10月13日の19時から10月15日の6時までにダナン市のソンチャー区で775㎜、タインケー区で610㎜、ハイチャウ区で520㎜、グーハインソン区で450㎜の雨量が観測された。ダナン市内の6つの区とホアバン県で洪水が発生し、最も被害が大きかったリエンチィエウ区、タインケー区、ソンチャー区、カムレー区では0.5m~1mの浸水被害が発生した。
カムレー区では、区内全域が0.6~1.5m浸水し、最も深いところでは深さが2mまで達した。区の軍司令部は特殊車両を派遣して、深刻な被害を受けた100世帯を安全な場所に避難させた。道路に出ていた8人が救出された。
10月15日の朝になって雨はやみ、中心部から郊外にかけての道路は徐々に水が引いたが、まだ1m以上浸水している場所も多く存在していた。ディエンビエン通り周辺では浸水が続き付近の住民は、水の中を歩かざるを得なくなっていた。
ダナン市内の2524ヶ所の変電設備が停電し、20万世帯以上が影響を受けた。15日の昼までに7万1000世帯の電力が復旧したが、残りはその後も停電が継続している
マンションの地下では、ポンプによる水の組みだし作業が行われた。被害の全貌は現在調査中だが、浸水によって故障した数百台の車とバイクが路上に放置された状態となっている。
タインケー区に住むグエン・ティ・エムさん(51歳)は、家の中2mまで水が迫ってきたので、もう助からないと思ったと話す。家族全員で2階に避難していたところ幸運にも午前3時ごろから水が引き始めた。
ケーカン地区では、14日の夜に数十人の住民が家の中に閉じ込められ身動きが取れなくなった。家の中が2mまで浸水し、流れが速く泳いで外に出ることも出来ず、窓を開けて外に助けを求め続けた。ある家では、家の壁を壊して妻と3人の子供を外に連れ出し、救助隊によって近くの小学校まで避難することができた。
15日から16日にかけて、ダナン市内にはさらに80㎜から150㎜の雨が降り続けると予測されており、多いところでは220㎜を超えるとされている。この地域の河川流域では、最高レベルの洪水警報が発令された。山間部では、鉄砲水や土砂崩れの危険性が高く、市街地でも浸水被害がさらに発生する可能性が高まっている。
出典:15/10/2022 VNEXPRESS
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