ベトナムとカンボジア両国は、ファン・ミン・チン首相のカンボジア訪問を受けて共同声明を発表し、両国の貿易関係を促進し、サプライチェーンを強化することに合意した。
ファン・ミン・チン首相のカンボジア公式訪問を受けて11月9日に発表された共同声明の中で、両国は”良き隣人関係、伝統的な友情、長期的かつ全面的な安定した協力関係”という方針に基づき二国間関係を促進することで合意した。両国の首脳は、お互いの主権と領土を尊重し、お互いの内政には干渉せず、両国間で生じた問題は平和的に解決することを約束した。
また、両国は経済関係をさらに促進し、インフラ整備や政策・制度面での両国間の経済関係を強化する決意を表明した。ベトナムとカンボジア両国の貿易を促進し、新たに締結された国境貿易協定と国境貿易インフラ開発に関する覚書を効率的に実施することでも合意した。
両国はまた、サプライチェーンと製造チェーンの連結を促進することでも合意した。ベトナムとカンボジアは、双方の国の投資家や企業が他方の国で活動するための条件を設定することでも合意した。
2022年9月までのベトナムとカンボジアの貿易総額は84.5億USDに達し、前年同期比で16.7%増加した。ベトナムはASEANで主導的な地位を確立し、カンボジアに最も投資している5カ国のうちの一つとなっている。
国防と安全保障の問題についてベトナムとカンボジアは、いかなる敵対勢力に対しても自国の領土を利用して相手国の安全と利益を侵害させないという原則に基づいて関係を強化するとしている。
両国はさらに自国民保護における協力、国境周辺での人身売買、麻薬密輸などの犯罪撲滅に向けた協力の重要性を強調した。
ベトナムとカンボジアは国境線の84%の確定に満足を表明し、残りの16%について相互の受け入れ可能な解決策を見つけるための努力を称賛した。
また、両国の首脳は国連やASEANなどの多国間の枠組みにおける協力を継続することに合意し、南シナ海における平和、安全、安定及び、航行の自由を促進し、紛争を国際法に従い平和的手段によって解決することの必要性を確認した。
今回の公式訪問においてファン・ミン・チン首相とフン・セン首相は、国境貿易、デジタルトランスフォーメーション、行政改革、物流、金融分野における7つの覚書と3つの合意文書に署名している。
ファン・ミン・チン首相は11月8日から9日にかけてカンボジアを公式に訪問し、その後11月10日から13日に開催されるASEANサミットに出席する。チン首相がカンボジアを公式訪問するのは今回が初めてのことで、新型コロナ収束後にASEAN首脳会議に出席するのも今回が初めてとなる。
出典:09/11/2022 VNEXPRESS
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