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ベトナムニュース【通信】ネットの遅さに苛立つユーザーたち

(C) VNEXPRESS

ベトナム大手3社の通信キャリアに登録したドゥック・ティエンさんは、インターネットからデータをダウンロードする際に、それでも”亀”のようにのろいネットワークを使用することになるとは思ってもみなかった。

「以前は、数百メガのファイルでもすぐにダウンロードできましたが、今では、ダウンロードが完了したらラッキーなくらいです。」とハノイ市のパソコンショップで働くドゥック・ティエンさんは話す。

コンピューター機器の専門店にとって、インターネットへの接続状況は重要な意味がある。ティエンさんは、ネットワークに問題が発生した場合に、接続を切り換えて通信を安定させるために、3つの大手キャリアの通信回線を設置した。しかし、海底ケーブルに問題が発生すると、全てのキャリアの回線が影響を受けた。

1月30日に海外のWEBサイトからソフトウェアをダウンロードしているときに、ティエンさんはダウンロードのスピードが、1Mbps未満になっていることに気付いた。これは、以前の数百分の一のスピードで、売り手も買い手もダウンロードを完了させるまで待つ気にはならなかった。以前は、顧客の要望に応じてソフトを探してすぐにダウンロード出来たので、ティエンさんの店では、あまり多くのソフトウェアを保存していなかった。しかし、ネットが遅くなったためソフトウェアのダウンロードに数分から数十分もかかるようになった。

単純な作業でも以前ほど簡単に行えなくなった。ティエンさんはこれまで、顧客がモニターを確認できるように4Kの動画をYoutubeで見せていたが、現在では、殆どの動画が最も低い解像度に縮小されている。顧客がモニターの詳細を確認できるようにするために高解像度の画像を掲載している販売用サイトは、負荷が非常に大きくなっている。

ハノイでIT関連のスタートアップ企業を立ち上げたニャット・アインさんは、インターネットの接続に問題が生じるたびに、ユーザー側と運営側の両方で問題を可決するために頭を悩ませていると話す。

「インターネットが不安定なために業務に支障が出ています。弊社のサービスにアクセスできないお客様には弊社の製品に不具合があると思われてしまいます。」とニャット・アインさんは話す。

VnExpressが5500人以上を対象に1月30日に実施した調査では、93%のユーザーが自身のインターネット接続が以前より遅くなったと回答し、以前と変わらない(5%)と以前より早い(2%)という回答を大幅に上回った。通信キャリアも以前の事故と比べて今回の事故がより深刻な影響を与えていると認めている。

ホーチミン市に住むフイン・アインさんはこれまで、自宅のネットに問題が発生するたびに4G通信に切り換えてきたと話す。しかし、今回は、それでも問題は解決しなかった。「私は仕事でSNSを使います。最近はFacebookに写真をアップロードするのに数分かかることもあり困っています。Wi-Fiも4Gもすべてが遅くなりました。」とフイン・アインさんは話す。

インターネットの通信速度が遅くなったのはなぜか?

2022年末にAAG、APG、AAEなどの海底通信ケーブルに問題が発生して以降、ベトナムのネット回線は非常に不安定になっている。特にAAGとAPCを通じた回線は、完全にダウンしている。1月28日にIAにシンガポール付近で問題が発生してからは、ベトナムに残された安定した回線はSMW3のみとなった。

Viettelの担当者は、ベトナムから世界に接続する主要な4本の海底通信ケーブルで同時に問題が発生したのは、今回が初めてのことであり、新年とも重なってしまったため、通信各社が問題解決に奔走していると述べた。

VNPTによれば、ベトナムのユーザーが使用している国際インターネット回線は、多かれ少なかれ全て問題が発生しており、特にピークの時間帯やオンラインゲームや映画鑑賞などのサービス使用時に支障がでている。

全ての通信キャリアが国際通信ケーブル管理機関と協力して、迅速な事故対応と応急対応をおこなっている。しかし、多くのユーザーは、インターネットの回線速度に改善の兆しが見られないと感じている。

インターネット回線事故に関する今回のレアケースは、ベトナムが通信分野の発展に関する多くの重要な目標を設定している中で発生した。2022年の報告書の中で情報通信省は、2023年のインターネット利用者人口目標を76%に設定した。また、2024年から2025年にかけての通信分野の目標として、国内と海外のインターネット回線を拡大し、ベトナムを地域のネット接続ハブの一つにすることが掲げられている。

しかし、ベトナムと世界をつなぐ海底通信ケーブルは、能力不足且つ脆弱だと評価されている。ベトナムには現在、SMW3、AAG、IA、APG、AAE-1、SJC2、ADCという7つの海底通信ケーブルルートが存在する。この中で最も古いSMW3は1999年から運用されており、近い将来の廃止が予定されている。SJC2とADCの2つの回線は、まだ本格稼働を開始していない。残りの回線は、年平均3回は切断されている。

2022年12月時点でのSpeedtestの統計によると、ベトナムの通信速度は、ブロードバンドが82Mbpsで、世界46位、移動通信システムが42Mbpsで世界51位となっている。

出典:01/02/2022 VNEXPRESS
上記を参考に記事を翻訳・編集・制作