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ベトナムニュース【法律】国防省が兵役義務法の見直しを提案

(C) VNEXPRESS

ベトナム国防省によれば、現行の兵役義務法には、入隊の延期、入隊健康基準などの規定が具体性に欠けているため、国民への兵役義務の招集が難しくなっている。

最近になって国防省は、2015年の兵役義務法の見直しをおこない、”入隊の延期”に関する規定は現実的ではない内容が含まれており実施が困難であると判断した。具体的には第41条の『老齢または若年により働くことができない親族を直接扶養している労働者が一人しかいない場合、入隊が延期される』との規定を指摘した。

この規定の『働くことができない』の定義は曖昧で、労働能力を一定割合損失した人、定年退職した人、年金受給者などの解釈が存在する。国防省では、このような規定は具体性に欠けており、入隊延期の適用にばらつきが出るため、社会的な公平性に影響を与えていると判断している。

また、第41条には正規の大学、専門学校の教育を受けている国民はその教育機関において兵役義務が延期されると規定されている。しかし、大学院進学、留年、単位不足、卒業再試験などについては具体的に規定されておらず、兵役逃れに悪用されるケースが発生している。

規定によれば、兵役義務は満18歳から満25歳までとされている。大学や専門学校への入学によって兵役義務が延期された場合は、兵役の年齢上限が27歳に引き上げられる。

居住地、勤務地、学業地を変更する場合の兵役義務登録に関して、兵役義務法は、満17歳に達する男子は、直接兵役義務登録機関を訪れて兵役義務登録手続きをおこなう必要があると規定している。その後大学や専門学校での教育を受ける場合、居住地を移転する場合などは兵役義務登録移転手続きを10日以内に実施する必要がある。

国防省によると実際には多くの国民が職場が変わっても兵役義務の移転登録をおこなっていない。教育機関は、学生の兵役義務を適切に管理しておらず、一部の兵役対象年齢の学生が兵役を逃れる抜け道になっている。

年間の招集回数に関して、兵役義務法の第33条は年間1回(以前は2回)と規定している。この規定は、地方への配属が容易になり、毎年9月入学の大学や専門学校入学による兵役義務延期に関する登録を制限することができる。しかしながら、年一回の招集としたことで、一部の部隊では専門技術を有する兵員が不足する事態となった。

兵役義務評議会に兵役義務と人民警察に対する健康診断と健康基準を審査する権限が集中していることにも問題がある。

人民警察の健康基準は1型と2型のみを採用とするが、兵役義務の健康基準では3型までが採用となる。このため、兵役義務入隊者の健康の質が下がり、国民が兵役義務を回避する抜け穴を生み出している。

上記のような問題から、国防省は、政府に対して2025年の第15回国会において審議できるように国防省に関係省庁並びに地方自治体と協議して現行の兵役義務法の改正、追加草案を提案することを承認するよう求めた。

兵役義務法は、2015年6月に国会で承認され、2016年1月1日から施行された。国防省は、施行から7年の間、この法令が兵役義務の実現と招集、部隊員補充に貢献してきたと評価している。また、この法令によって質の高い大規模な予備軍を生み出し、自国軍隊の戦力向上に大きく貢献し、様々な状況において祖国の防衛に寄与した点も評価している。

出典:01/02/2022 VNEXPRESS
上記を参考に記事を翻訳・編集・制作