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ベトナムニュース【経済】ロシアからの肥料輸入額が急増

(C) VNEXPRESS

新型コロナの流行やロシアとウクライナの紛争にもかかわらず、2022年5月までのロシアからベトナムへの肥料の輸入額は8700万USD近くに達した。これは、昨年同期比で60%もの増加となっている。

農業農村開発省の統計によると、2022年上半期にベトナムは8億5600万USDに相当する180万トンの肥料を輸入した。これは昨年同期比でみた場合、数量としては22.5%の減少だが、金額ベースでは32.3%の増加となっている。

この中で、特にロシアからの肥料の輸入が急速に増加している。2022年5月までのロシアからの肥料の輸入額は、8680万USDに達し、前年同期と比べて59%も上昇している。ロシアに次いでベトナムへの肥料輸出が多いのが中国で、中国からの輸入額も前年同期と比べて27.7%増加している。現在、ベトナムに肥料を輸出している主要国はロシアと中国で、それぞれ全体の38.9%と11.8%を占めている。

ロシアのNPK肥料をベトナムに初めて輸入したことで知られるSwissfertz Vietnam社のブイ・ミン・チューン会長は、過去10年間のロシアからベトナムへの肥料輸出額の平均成長率は15~20%だったと説明する。ロシアからの肥料の輸入について、ベトナムは輸送上の問題があるため、まだタイほど多くはないとチューン会長は話す。

チューン会長によると、ベトナムへの輸送の問題が解決され、ロシアから年間30万~40万トンの肥料が輸入されるようになれば、ロシア産肥料の価格は今よりも下がり、消費者にメリットをもたらすことに繋がる。

ロシア領事館のティムール・サジコフ総領事は、ベトナムとロシアの貿易関係は、年々前向きな成長を見せていると評価する。2022年上半期の両国の貿易総額は前年同期と比べて26%増加した。肥料に限ってみても、ロシアとウクライナの紛争が輸送活動に影響を与えているが、それでもこの分野の取引額は増加を続けている。

「国際線の運航が活発化する7月以降、ロシアからの輸出はさらに増加するでしょう。最近になってロシアとベトナムはウラジオストク‐ハイフォン便の就航を決め、中国経由の貨物船の運行についても協議しています。」とサジコフ総領事は話し、ベトナムの企業と農家はロシアからの高品質で安価な肥料によって、今後さらにメリットを享受するだろうと指摘する。

ベトナム国内市場では最近になって肥料価格が下落している。ハノイのUre Ha BacとUre Phu Myは、1袋50kgの価格が85万VNDとなり、2万~2万5000VND程度値下がりした。クアンビン省では1袋が84万VND、アンザン省では79万5000VNDで販売されている。

肥料価格が値下がりしている理由は、現在多くの農地が収穫時期にあたっており肥料の需要が低いためだとされている。また、肥料の国際価格が下落していることも国内の肥料価格に影響を与えている。

国際市場での肥料価格は、下落を続けているがFetilizer Pricingによれば、これはあくまで一時的な現象に過ぎない。今後各国が栽培シーズンに入れば、肥料価格は大きく上昇する可能性がある。さらに、石炭や天然ガスなど肥料製造に必要な原材料の価格が最近上昇傾向にあることも、肥料価格の値上がりにつながる可能性がある。

出典:12/07/2022 VNEXPRESS
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