ベトナムは、IMF(国際通貨基金)が2020年のGDPがプラス成長すると予測した数少ない国のひとつだ。そして、そのGDPは3400億USDを超え、シンガポールを上回るとされている。
3400億USDという数字は、ベトナムの経済規模がシンガポール(3370億USD)を超え、フィリピン(3670億USD)に近づいていることを示している。
またIMFは、ベトナムの1人当たりGDPが昨年の3416USDから今年は3500USD近くまで増加すると予測している。
2019年にベトナム統計総局は、IMFなどの国際機関の協力によってこれまでの統計方法を改善し、2010~2017年までのGDPを再計算。すると、25%以上の上方修正となった。
これによりベトナムの一人当たりのGDPは、2017年時点で約3000USDとなり、フィリピンとほぼ同規模となった。ベトナム政府は2021年1月1日から、再計算した修正値を公式な数字として適用する予定。そのため、2020年までは統計局とIMFの数字に乖離があっても、2021年以降は同程度の数字に収まるとみられている。
IMFはベトナムの2020年の経済成長率を1.6%と予測。10月の全世界の成長予測は4.4%のマイナスで、6月に発表された数字よりは改善されているものの、来年はプラス5.4%から5.2%に引き下げられた。予断は許されない状態だ。
ASEANでは、インドネシア(-1.5%)、タイ(-7.1%)、マレーシア(-6%)、フィリピン(-8.3%)、シンガポール(-6%)と軒並みマイナス成長が予測される中、ベトナムに関しては、アジア開発銀行やASEAN+3マクロ経済リサーチ・オフィス(AMRO)もプラス成長を予測している。
7月末に世界銀行(WB)は、ベトナムの2020年の経済成長率を2.8%と予測した。これは世界で5番目に高い成長率だ。一方で、COVID-19の感染拡大により世界経済は大きな打撃を受け、アメリカ、イギリス、ドイツ、韓国、日本、オーストラリアなど多くの国で経済の停滞が起きている。
出典:14/10/2020 VNEXPRESS
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