日本の伝統「お弁当」に挑戦!
2人の子供たちに1時間以上かけて学校のお弁当を作る。そのためにPさんはこの7年間、毎朝4時半に起きている。
ホーチミン市在住のPさんには、日本人学校で学ぶ2人の子供がいる。ここで学ぶ生徒たちは、日本の伝統として学校にお弁当を持っていく必要がある。
長女が小学校1年生になった7年前、Pさんは初めて子供のためにお弁当を作ったが、作り方が良くわからず、見栄えのあまり良くないお弁当が出来上がった。
彼女の夫は日本人。妻が弁当の作り方を知らないため、仕事が忙しい中、朝4時に起きてお弁当を準備した。夫は綺麗にご飯とおかずを入れて、買ってきた道具を使って可愛い動物の顔を表現した。
「夫の作ったお弁当を見て、びっくり仰天しましたよ。学校でみんなでお弁当を食べているシーンを想像すると、うちの子供は、お友達の綺麗なお弁当がうらやましかったんじゃないかしら」
日本人の伝統として、お弁当は派手にする必要はないが、可愛く作らなければならない。特に最初の登校日のお弁当は、どこの家庭でも母親が丹精込めて作るものだ。
Pさんはその日の夜、インターネットで日本の色々なサイトを見てお弁当の作り方を勉強した。「みんなができるなら私にもできるはず」と思ったPさんは、朝までかけて可愛いお弁当作りの秘訣やアイデアを勉強した。
2回目に作ったお弁当は1回目より可愛く美味しくできたので、子供たちが大喜びしたそうだ。「子供たちへの愛情で、徐々に綺麗なお弁当を作れるようになりました」とPさんは話す。
クリスマス、日本、広がるお弁当
数年前のクリスマス、Pさんは子供に内緒で雪だるまのお弁当を作った。お昼の時間に子供がお弁当のふたを開けると、隣にいた日本人の先生が「すごーい」と叫び、それを聞いたクラスの子たちが集まって称賛の声を上げた。
この日の帰り道、娘がこの出来事を楽しそうに話すのを聞いて、Pさんもとても幸せな気分になったそうだ。
また、去年のハロウィンでは、ハロウィンのテーマであるお化けと魔女をデザインしたお弁当を作った。お昼の時間になるとそのお弁当に気付いた一人の友達が皆を呼び集めて、おかずが何かを当てっこし始めた。
それ以来、2人の小さなお姫様は毎朝、「今日のお弁当は何?」と聞いてくる。
「子供たちは毎朝お弁当から元気をもらうんです。だから私も毎朝早く起きてお弁当を作れるんですよ」
Pさんの家は学校から遠いので、彼女は毎朝4時半に起きてお弁当2つと朝食を作る。ご飯を炊いている間におかずの準備をして、ご飯が炊けたら、毎日違う形のお弁当をデザインするのだ。
毎日続けているうちにお弁当作りにも慣れ、それほど時間をかけなくても作れるようになっていった。
時間があるときは、友人、同僚、近所の子供たちにお弁当を作ってあげることもある。夏休みに日本に一時帰国した際は、夫の母親が親戚の集まりで、Pさんの作ったお弁当をみんなに披露したこともあった。
人は大人になれば、世界の様々な国の高級なレストラン等で、色々な美味しい料理を食べることになるだろうが、それでも母親の味を覚えているものだ。
「私の夫は今でも母親の作ってくれた料理やお弁当の味を覚えていて、それは子供時代の美しい思い出になっています。私は、2人の子供たちにも、同じような美しい記憶を残してあげたいんです」
この記事へのベトナム人読者のコメント
・愛情深い母親と素晴らしい家族。
・とてもきれいだと思うけど、毎朝4時半に起きるのは無理でしょ。
・とてもかわいい。お母さんの愛情を感じる。
・日本ではこういうキャラ弁で、「誰のお弁当が一番可愛い」みたいな競争が起きて問題になっている。
・人の形をしたものを食べると子供に悪影響があるのでは?
・見た目はとってもかわいいけど、食べてみてといわれたら私はお断り。
・日本の料理は本当にきれいで、ヘルシーで素晴らしい。
・彼女の子供たちへの愛情は本当に尊敬するけど、私の家族は不必要で無駄だと思ったので、そこまでやらなかった。
・見た目は良いけど、茹でた野菜ばっかりで味気なさそう。もっと濃い味付けの方がいいと思う。
出典:12/10/2020 VNEXPRESS
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