ファン・ミン・チン首相は、社会経済活動が再開しつつある状況において、市民に不利益が生じないように公安省に対して新型パスポートに関する問題解決方法を検討するよう指示した。
これは、8月3日の午前中に開かれた政府の定例会合において指示された内容だ。
7月1日に公安省によって発給された新型のパスポートは、以前のパスポート同じサイズだが、表紙の色が青紫となり、出生地の情報が表示されなくなった。
7月27日から現在までに在ベトナムのドイツ、スペイン、チェコの大使館がベトナムの新型パスポートに出生地が表示されていないことを理由にビザの発行を停止すると発表している。
一方で、イギリスとフランスはベトナムの新型パスポートを承認すると発表した。
8月2日に公安省入国管理局の担当者は、新型パスポートには”一切問題がない”として、通常通りパスポートの発行を継続すると述べた。この担当者によると新型パスポートは、ベトナムの法令と国際民間航空機関(ICAO)の基準を満たしている。
新型パスポートに対して複数の国がビザ発給を拒否すると発表したことを受け、入国管理局は、外務省領事部と協力して、外交ルートを通じて問題解決にあたっている。解決方法について合意が得られれば、入国管理局は今後の対応のために、上部管轄機関へ報告をおこなうとしている。
ICAOの一般的な基準では、パスポートへの出生地の記載は”任意”とされている。出生地情報の有無にかかわらず、ICAOは、各国のパスポート発給機関は自国に関連する政治的側面を考慮し、パスポートが他国で承認され、ビザの発給を受けることができるかどうかを検討するよう推奨している。
1986年から、カナダとオーストリアは、パスポートに出生地を記載するかどうかを市民が選択できるようにした。しかし、カナダ政府は、市民に対して、一部の国は出生地の情報を要求しており、出生地の情報を記載しない場合は、ビザの申請や入国審査に時間がかかったり、入国が拒否される可能性があると注意を促している。
出典:03/08/2022 VNEXPRESS
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