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ベトナムニュース【社会】9連休以上も?2023年のテト休暇に関する議論

(C) VNEXPRESS

多くの専門家は、交通渋滞を緩和し、労働者が遠く離れた故郷に戻って旧正月(テト)を過ごせるようにするため、テト休暇の開始日を旧暦の29日または30日からではなく、少し早めに設定すべきだと指摘している。

労働・傷病兵・社会省は、2023年の旧正月休暇について2つのオプションを各省庁と協議している。オプション1は、旧暦の12月29日から1月6日(2023年1月20日から26日)までの7連休とする案で、オプション2は、旧暦の12月30日から1月8日(2023年1月21日から1月29日)までの9連休とする案だ。

労働省では、”連休が長くなりすぎない”ことを考慮して、週休日の代休を含めて旧正月前の2日間と旧正月後の3日間を含む7日間の休暇を提案した。このスケジュールに従えば、全国の公務員と労働者は、旧暦の1月6日に出社して、翌日の土曜日と日曜日に再度休みとなる。

今回提案された2つのオプションは、どちらを選択したとしても2019年の労働法112条に規定された旧正月の祝日5日間に収まり、残りは週休日と代休となっている。

ソーシャルライフ研究所のグエン・ドゥック・ロック所長は、どちらのオプションにも長所があるとしながらも、旧正月元旦前の休日が空くないという欠点があると指摘する。ロック所長は、もし7連休とするのであれば旧暦の12月28日からとして、1月5日から仕事を再開するように調整すべきだと提案する。この方法であれば、年末の交通渋滞が緩和され、労働者はテト前のショッピングの雰囲気を味わって用事を整理して、元旦の前に故郷に帰ることが出来る。旧正月の3が日が終われば、人々は、都市に戻って仕事の準備をする。

ロック所長によると、ベトナム人労働者の多くは田舎から都会へ出稼ぎに来ており、若者から既婚者まで誰もがテト休暇に故郷へ帰ることを待ち望んでいる。特にCOVID-19によるパンデミックの後では、多くの労働者が故郷の家族とのつながりをより強く求めるようになっている。4月の連休は3~4日しかなかったにもかかわらず、多くの労働者が故郷に帰っていたのが、それを明確に示している。

更に、都会への流出によって田舎には若者が少なくなっており、旧正月こそが家族と共にテトを迎える準備を整え、先祖を祀るために家族一同が集まる絶好の機会となっている。「ベトナム人は常に元旦の前の期間を元旦後よりも重視しています。旧暦の大みそかに近づくほど人々の心はそわそわとし、家族と共にテトを迎えることを楽しみにするようになります。」とロック所長は話す。

従って、テト休暇のスタートが遅すぎると労働者は自主的に数日前から休暇を取得する可能性があり、工場側も労働者との争議やテト後に労働者が戻ってこないという状況を回避することが難しくなる。

交通運輸省の担当者も、労働者の故郷への移動に便宜を図るために、旧正月前の旧暦12月28日からの休暇を提案している。これによって、空港やバスステーションの負荷も軽減されることが予測される。

一方で交通運輸省の担当者は、市民が帰省したり、旅行に出たりすることで観光需要を刺激し、経済発展を促すとして9連休の案もメリットがあるとする。「もし7連休後に1日仕事に行って、また土日の休みとなると、労働者のテト休み気分が抜けず出勤日の生産性が低くなる可能性があります。」と担当者は話す。

ベトナム物流協会のグエン・バン・クエン会長も市民がテトの買い物をしたり、遠い故郷に帰省したり、海外旅行に行けるだけの時間を持てるようにするために、テト休暇の開始を早め、9連休にすべきだと提案する。

「テト期間中の人の移動を制限すべきではありません。テト休暇が長引くと交通事故のリクスが高まるというのは正しくなく、交通事故の増加は別の要因によるものです。」とクエン会長は話す。

ベトナム労働総同盟政策法務局のレ・ディン・クアン副局長は、政府の発表するテト休暇スケジュールは公務員に適用されるものだが、実際は全国の殆どの企業の労働者に影響を与えると指摘する。そのため、クアン副局長は、労働者が家族と過ごし、子供たちと遊ぶ時間を作るために9連休にすべきだと主張する。これによって都市に戻って仕事をするための時間にも余裕ができ、交通渋滞も緩和される。

ベトナム労働総同盟は、企業が旧暦の1月5日または6日から仕事を再開したとしても、実際に労働者が戻ってくるのはそれよりも遅くなるだろうと予測している。その場合には、地域の労働組合は、工場を稼働させるために、北部出身の労働者を中心に工場へ早く戻るように呼びかけ続ける必要が出てくる。「ベトナムの祝日は他国と比べて少ないので、テト休暇が長くなったからと言って生産性が落ちるとは言えません。一方で、長期休暇には旅行や買い物の需要を刺激するというメリットがあります。」とクアン副局長は話す。

VnExpressが実施した1万人以上を対象としたアンケート調査では、17%が7連休を、39%が9連休を、そして44%がさらに長い休暇を支持している。

労働安全局の担当者は、旧正月の祝日を5日間とする規定に基づいて、テト休暇の各オプションが慎重に検討されていると述べた。労働・傷病兵・社会省では、関係各機関の意見を集め、首相に提出する前に国民にとって最も有益な方式を選択するとしている。

出典:30/08/2022 VNEXPRESS
上記を参考に記事を翻訳・編集・制作