物価上昇が再加速、今年2度目の値上げ
ホーチミン市では、飲食店や各種サービスの価格が再び上昇している。今年に入り2度目の値上げの波とされ、ガソリン価格などと直接関係のない分野でも10〜20%の値上げが確認されている。
ガス価格高騰で飲食店が値上げ
市内の飲食店では、原材料費やガス価格の上昇が値上げの主な理由とされる。
ある飲食店主は、45kgのガスボンベ価格が短期間で大幅に上昇したことを受け、やむを得ず価格を引き上げたと説明する。周辺店舗でも一斉に数千VND程度の値上げが行われている。
屋台や軽食でも値上げは広がっており、多くの店舗が手書きの「値上げのお知らせ」を掲示。軽食や串焼きなどは1品あたり2,000〜5,000VND程度上昇している。
また、老舗バインミー店でも価格が30,000VNDから33,000VNDへ引き上げられた。
カフェや外食も値上げ圧力
カフェでも値上げが進んでいる。常連客によると、ブラックコーヒー1杯の価格が45,000VNDから50,000VNDに引き上げられた。
背景には、売上ベース課税への移行により税負担が増加したことや、原材料費の上昇があるとされる。
また、麺料理店では短期間で価格が80,000VNDから100,000VNDへと段階的に上昇するなど、消費者の負担感は強まっている。
理美容や駐車場も値上げ、「なぜ?」の声
一方で、ガソリン価格と直接関係のないサービスでも値上げが広がっている。
例えば、ヘアカットは100,000VNDから120,000VNDに、シャンプーは50,000VNDから60,000〜70,000VNDに上昇した。駐輪場の料金も5,000VNDから6,000VNDへ引き上げられるなど、日常的なサービスの値上げが相次ぐ。
利用者からは「なぜ燃料と関係ないサービスまで値上げするのか理解できない」との不満の声が上がっている。
専門家「市場全体の値上げ圧力が波及」
経済観光開発研究所のズーン・ドゥック・ミン副所長は、こうした現象について「市場全体の価格上昇が波及することで、サービス事業者が価格調整を行う“機会”として捉えている」と指摘する。
生活コストや人件費の上昇を補うための値上げは一定の合理性があるものの、燃料価格と直接関係のない分野で同水準の値上げが行われる場合は、その妥当性を検証する必要があるとする。
「便乗値上げ」の可能性も
グエンタットタン大学のフイン・タイン・ディエン博士は、中東情勢によるエネルギー価格の影響は主に短期的であり、国内では税制や価格調整基金により抑制されていると指摘する。
そのため、多くの業種では実際のコスト上昇は限定的であり、「ガソリン価格」を理由とした値上げの中には、便乗的な側面がある可能性もあると分析する。
インフレ連鎖への懸念
国立経済大学国際貿易経済研究所の上級講師であるグエン・トゥーン・ラン氏は、一度上昇した価格は維持されやすく、結果として生活コストの上昇圧力が強まると指摘する。
価格上昇が賃上げ要求を招き、それが再び価格上昇を引き起こす「価格・賃金スパイラル」に陥るリスクもあるという。
監視強化で不合理な値上げを抑制へ
非必需サービス分野では価格統制が難しいため、政府は直接的な介入が困難とされる。
このため、税務や請求書のチェック、説明義務の強化などを通じて市場監視を強化し、不合理な値上げの抑制を図る必要があると専門家は指摘する。
市場の需給による自然調整(いわゆる「見えざる手」)も機能するが、監視と透明性の確保が重要な課題となっている。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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