中国と米国から相次ぐ好材料
ベトナム水産業の主力輸出品であるエビが、中国と米国という二大市場から相次いで好材料を受け、輸出拡大への期待が高まっている。
2026年の水産物輸出額は約115億USDを目標としており、そのうちエビが約50%を占める見込みである。税関総局によると、2026年2月15日までの水産輸出額は約14.6億USDに達し、農業分野で上位3品目の一つとなっている。
特に、中国と米国の両市場で競争環境が改善しており、ベトナム産エビは「二重の優位性」を得ている。
中国市場で年初から需要急増
ロブスター輸出は1億USD超
カマウ省のエビ輸出企業アンコア社のチャン・アイン・コア社長によると、旧正月後すぐに取引先からの問い合わせが増加し、年初から活発な動きが見られているという。
業界関係者によれば、中国では:
- ロブスターはビュッフェレストラン向け需要が高い
- ブラックタイガーや大型エビは、開業祝いや祭礼で「縁起物」として人気
といった要因から輸入が拡大している。
税関統計では、2026年1月のベトナム産グリーンロブスターの対中輸出額は1億USDを超え、前年同期比6%増となった。
中国は最大市場に浮上、カナダを上回る
2025年、中国向けエビ輸出額は約13億USDに達し、前年比55%増で最大市場となった。
特にロブスターは:
- 輸出額:8.4億USD
- 前年比:131%増
と急増し、ベトナムは米国やカナダを上回り、中国市場で最大の供給国となった。
この背景には、中国がカナダ産ロブスターに最大25%の関税を課したことがある。ただし、この関税は2026年3月に解除される予定であるものの、ベトナム産エビには依然として品質や地理的優位性による競争力があるとみられている。
ベトナム水産輸出加工協会(VASEP)は、中国市場が今後も輸入を継続する一方で、
- 品質
- トレーサビリティ
- 高付加価値加工
を重視する方向に移行すると分析している。これらはベトナムが強みを持つ分野であり、市場での地位強化につながると見られている。
米国市場でも大きな転機
アンチ・ダンピング税が35%→4.58%に大幅低下
米国はベトナムにとって第2位のエビ輸出市場であり、アンチ・ダンピング税が大幅に引き下げられたことが新たな追い風となっている。
最新の見直しでは、アンチ・ダンピング税率は:
- 従来:35.29%
- 新税率:4.58%
へと大幅に低下した。
また、輸入時の保証金率も4.28%まで低下し、輸入コストが減少することで、ベトナム産エビの価格競争力は大きく向上すると見られている。
安定供給と高品質で競争力強化へ
VASEPは、税率引き下げにより、ベトナム企業がより有利な条件で契約を締結できるようになり、米国市場への安定供給能力の強化につながると指摘する。
さらに、オランダの飼料メーカーである De Heus のアジア・ベトナム統括責任者であるヨハン・ファン・デン・バン氏は、技術移転や養殖支援を通じて生産効率と品質が向上しており、ベトナムのエビ産業は世界有数の供給国になる潜在力を持つと述べた。
同氏は、持続可能で透明性の高いサプライチェーンの構築により、国際市場での競争力はさらに高まるとの見方を示している。
輸出115億USD目標達成へ重要な役割
中国の旺盛な需要と米国の関税引き下げという二つの好材料により、エビは2026年の水産輸出目標115億USD達成の中核的役割を担う見通しである。
ベトナムのエビ産業は、品質、加工能力、市場適応力を背景に、世界市場での存在感をさらに強める可能性が高まっている。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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