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ベトナムビジネス情報Vol.164
包装・パッケージは意外に楽しい!
PROPAK VIETNAM 2023

包装やパッケージに関する大型展示会「PROPAK VIETNAM 2023」が11月8~10日、ホーチミン市7区のSECCで開催された。今回で16回目となる。30以上の国と地域から400社以上が集まり、日本の企業も多数出展していた。

イタリアは目立っていたが

 国際パビリオンの割合が多く、ベトナム企業より外資系企業が目立つ展示会だ。ほかの工業系展示会よりシンガポールの社数が多く、韓国が少ない。数で言えば中国パビリオンが一番だろうが、目立っていたのは24社が集まったイタリアパビリオンだ。

 各社が独自に出展するのではなく、グリーンのデザインで統一した横に長いブースを作り、各社が並ぶようにした。ブースに製品はほぼ置かず、パンフレット、モニター、商談用テーブルで統一。

 シャープなイメージ作りは成功していたが、モノと特徴がないので「何屋」だかわからず、同じデザインなので差別化もできない。残念ながら活況とは遠い状況だった。

 パビリオンはなかったが日本・日系企業は数多く出展しており、盛況なブースも多かった。

自動の計量・包装・値付機

 業務用の計量機や包装機で世界シェアトップ級のイシダ。ベトナムにもISHIDA Vietnamがあり、日系の大手食品メーカーをはじめベトナムや外資系の企業にも多くの納入実績がある。

 広いブースで数種類のマシンを展示しており、メインとなるのは見上げるほど大きな組合せ計量機。キャンディやポテトチップスなどを上部から投入すると、決められた重量になるよう計算してパック包装される。

 注目したいのは初展示のマシンだ。まずはスーパーや食品工場で使う自動計量包装値付機。トレーに食品を乗せて計量皿に置くと、カメラで形状を確認して最適な包装条件を選び、フィルムで包装して値付けのラベルに印字する。トレーと食品サンプルを使った実演には多くの来場者が見入っていた。

「お客さんが数多く訪れています。今日は初日ですが、工場の増設や新設などで10件ほどのご相談がありました」

 ブース中央には大サイズのロボットアームと組み合わせたダイナミック計量システムを初展示。アームが対象物をつかみ、運ぶ過程でその重量を計測するため、重量の差で運ぶ場所を変えられる。

「ロボットアームとのソフトの連携も楽です。動作が大きいので皆さんが見てくれます」

キャップの実演に「おお~」

 1912年創業の三笠産業は日本からの出展。調味料容器などのプラスチックキャップやペットボトルのメーカーで、日本でシェア約30%とのこと。日本とタイに工場があり、ベトナムへは輸出している。

 ベトナム向けの主な商品はブースにずらりと並べたヌクマムのボトルで、魚醤メーカーが主要顧客だ。ボトルのほかには数十個のプラスチックキャップが展示された。

「弊社の強みはキャップがきちんと開いて、閉まることです」

 当たり前と思うかもしれないが、日常の使用や運送時にも「漏れない」という意味。また、鮮度を保つキャップ内プルリングの確実な機能、使用後のリサイクルなども特徴だ。リサイクルキャップはボトルからの取り外しが簡単で、楽に引き破ることができる。

「実演すると来場者の方は、『おお~』っとびっくりします(笑)」

 キャップの展示が珍しいのか、小型のブースにもかかわらず多く人が声をかけていた。

自動包装機は市場拡大へ

 機械メーカーであるキョウワの現地法人KYOUWA VIETNAMは、日本から自動包装機などを輸入し、自社で製造した自動機を付けて販売している。日本でマシンを生産するフジキカイと共同で出展した。

 ブースにはどら焼き用のピロー包装機や肉まんなどを作る包餡機を置いた。ピロー包装機であれば、前工程としてどら焼きをつかんで移動させるロボット、後工程として包装されたどら焼きを箱詰めするマシンなどを開発。このカスタマイズ機をベトナムで販売し、メンテナンスも対応している。

 既に日系やベトナムの大手食品メーカーなどに納入しているが、ベトナムの食品包装の自動化は遅れており、市場拡大は間違いないと語る。

「このチャンスに乗っかりたいと思います。来年初めに新工場を稼働させる予定です」

 今回は1社との共同出展だが、次回からはより多くの日系企業と提携して出展するつもりだ。

半被とお面で和風を演出

 コバヤシは工業製品から食品関連までの幅広い分野で、商社兼メーカーとして合成樹脂やプラスチック製品を扱う。当地にはKB ENTERPRISE(VN)を設立し、電子部品のプラスチック梱包材などを生産し、日本やASEANに輸出している。

 ただ、日本では納豆・豆腐容器でトップクラスのシェアを持つ食品容器事業は展開しておらず、今回は主に市場調査として出展した。

 寿司用、ハンバーガー用、餃子用などの容器やトレー、耐寒性の高い冷菓用容器などが、色とりどりの食品サンプルと一緒に並ぶ。揃いの青い半被にお面という和風スタイルも注目を集めていた。

「この格好のせいもあるかもしれません(笑)。2回目の出展ですが、前回よりも2倍くらいお客さんが多いです」

 日本で培ってきた実績に加えて、バイオマスなど環境対応型の素材で作れること、日本、中国、ベトナムに生産工場があってコストメリットが出せることも強みだそうだ。

食品の安全は日本メーカーで

 FA機器や産業機械を扱う商社のたけびしは、2022年にTAKEBISHI VIETNAMを設立した。中国や台湾から商材を仕入れて日本で販売していたが、取引のある中国や台湾の企業が次々にベトナムに進出したのがきっかけだ。

「経済成長やチャイナプラスワンなどが良くベトナム進出の理由に上がりますが、私たちも同じです(笑)。遅ればせながら昨年現法を設立しました」

 商社なので多くの分野を取り扱うが、包装関係としたのは食品の安全や清潔、鮮度管理などがこれから重視されると読んだから。この分野で日本のメーカーは実績も信頼感もあり、ベトナムでアピールするために出展した。

 展示したのはキャッピングもできる日本企業の充填機をメインに、日系企業のラベルプリンターなどだ。初日だが来客が途絶えず、特に充填機を操作すると人が集まるという。

ベトナムには無菌充填機

 液体飲料用充填機の主要メーカーである四国化工機。牛乳などのゲーブルトップ(上部が切妻屋根のように加工された箱型の紙容器)で日本シェアトップ級だ。展示されたのは牛乳、ジュース、醤油、焼酎などの紙容器。

 新型コロナが明けた東南アジア市場に注力しており、PROPAK VIETNAMは初めての出展。ベトナムには代理店があり、その代理店と取引があるイタリア企業と共同出展した。

 日本ではハイエンドな充填機が中心だが、ベトナムへの輸出は中クラス以下が一般的だった。そのクラスが徐々に上がりつつあり、展示会で主に説明していたのは賞味期限を延ばすハイスペックな無菌充填機だ。

「ベトナムは交通網が発展しておらず、特に南部は気温が高い。興味を持ってもらえると思っています」

 来場者の要望を聞いて質問に答えていると、反応が上がるのがわかるという。

環境対応型のフィルム

 包装用フィルムメーカーとして日本でトップクラスのフタムラ化学。バンコクのProPak Asiaには2回出展したがPROPAK VIETNAMは初めて。会場のサイズはタイの1/4程度だが、思ったより人が多いという。

 ブースではフィルムとフィルムが使われた各種商品を展示。包装用にプラスチックフィルムもセルロースフィルムも生産するが、ベトナムでアピールしたいのは付加価値の高いセルロースフィルムだ。

「原料がパルプなので生分解できます。環境対応型素材として売り込みたいですね」

 ベトナムの環境意識は高く、「何かしなきゃ」と思っている人は多いが、実際に行動に移すかは未知数だと感じている。

 環境対策としてはリサイクル、バイオマスプラスチック、生分解性プラスチックなどがあるが、ベトナムではリサイクルが有力と見る。ただ、数年前にプラスチックストローから紙のストローへの置換えがムーブメントになった。

「トレンドや法律が良く変わるのがベトナムの特徴ですから、セルロースフィルムが注目される時が来るかもしれません」

グローバルメーカーが顧客

 熱収縮性フィルムによるシュリンク包装のパイオニアで、世界の大手メーカーを顧客に持つフジシール。広々としたブースの中では有名メーカーの飲料やトイレタリー製品のボトルが並ぶ。

 フィルム包装に加えて自動包装機も製造しており、両面から提案できる。フィルムはベトナム企業、マシンは台湾などの企業よりも高価だが、顧客に提案する解決策の量と質が幅広いそうだ。

「来場者の方は何か目的があるというより、環境対応を含めて何かを探している人が多い気がします」

 ベトナムでは低価格な包装が多かったが、機能面と環境面で新たなニーズが生まれていると考えている。