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早わかり!ベトナム法律事情 Vol.64
公共の場で犬を自由に歩かせていいの?
ベトナムの畜産に関する法令

長島・大野・常松法律事務所ホーチミン・オフィス Duong Thi Huynh Chi

―― 私は初めてベトナムに来たとき、道を自由に歩いている犬が多いことに驚きました。可愛いなとも思いますが、噛まれないか心配になることも少なくないです。

 ベトナムで飼い主はペットの犬を、公共の場で自由に歩かせることが許容されているのでしょうか。

チー いいえ。ベトナムの畜産法では、犬等の動物の飼い主は、他の人やペットの安全性を確保するための措置を講じる義務を負うと定めています。

 また、飼い主は、犬を公共の場で歩かせるにあたり、その犬に口輪やリードを付けなかったり、同行者がいなかったりする場合は、200万VND(約1.2万円)までの罰金を科される可能性があります。

 加えて、犬が他の人を襲って危害を加えた場合、飼い主は損害賠償をしなければならないとされています。

―― 罰金が定められているものの、実際には自由に歩いている犬が多いです。飼い主は罰金が怖くないのでしょうか。

チー 当局が罰金を科すには多くの障害があるため、実際に違反した飼い主が罰金を科されることは珍しいです。

 例えば、ベトナムでは犬等の動物を飼う時に、当局への登録や通知等は求められていません。そのため当局は同行者がいなかったり、または口輪を付けないまま公共の場を歩いている犬を見つけても、その飼い主を特定できず、罰金を科すことができない場合があると認識しています。

―― なるほど。当局が何らかの措置を講じて、公共の場で自由に歩かせている犬の飼い主を、もっと厳しく取り締まることが望ましいですね。

Duong Thi Huynh Chi ユオン・ティ・フィン・チー
長島・大野・常松法律事務所ホーチミン・オフィスに勤務するベトナム弁護士。2018年ホーチミン市法科大学卒業。現在はベトナム弁護士として日系企業に法的アドバイスを提供している。