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【経済】在越欧州企業が電力不足を懸念

(C) VNEXPRESS

今後もベトナムで電力不足が定期的に発生する可能性が高いとして、欧州商工会議所(EuroCham)は、ベトナム政府に対して長期的な電力開発計画に注力するよう求めている。

ベトナムの電力不足は、EuroChamが2023年第2四半期の企業景況感指数(BCI)報告書の中で懸念を示した問題の1つだ。

会員企業へのアンケート結果から、昨今の電力不足が事業活動に大きな影響を与えていたことが分かった。最近の大雨によって電力不足の状況は改善したものの、約60%の企業が電力不足によって影響を受けたと回答し、約10%の企業は、深刻な影響を受けたと回答している。

EuroChamによれば、電力供給の安定化への取り組みは、事業活動を安定させ経済回復力を維持するための最優先事項だ。

「電力不足は今後も定期的に発生する可能性があり、ベトナム政府は長期的な電力開発計画に最優先で取り組むべきです」とEuroChamのガボール・フルート回答は述べた。

実際、2023年5月末から6月中旬にかけて北部では頻繁に停電が発生した。電力不足の原因は、ベトナムの主要な電力源の1つである水力発電所が干ばつの影響で発電量が減少した一方で、国内の電力消費量が急増したためとされている。この状況下でバクニン省、ハノイ市、バクザン省に工場を持つ多くの会員企業が平日にもかかわらず断続的な長時間停電に見舞われた。

欧州企業の幹部たちは、ベトナムのインフラ整備が周辺各国に比べて遅れているとの認識を示した。

アンケート調査結果によれば、会員企業の53%がベトナムのインフラ整備が不十分または、遅れていると評価した。しかし、各企業はベトナム政府がこれらの問題を積極的に解決しようと取り組んでいる姿勢は評価しており、特に重要インフラプロジェクトは急速に整備が進められている。

一方、その他の問題点としては、行政手続きの煩雑さや法令の不明確さ、ビザや労働許可証の申請手続きの困難さ、将来的な国際課税最低税率問題などが挙げられた。

これらの問題点に加えて、今回の調査では企業の景況感が僅かに好転したことが分かった。具体的には、経済が安定または改善に向かうと回答した企業の割合が2%増加し、全体の33%近くを占めるようになった。第3四半期の業績見通しが明るいと回答した企業は、第2四半期に比べて9%増加している。

ベトナムは、引き続き外国人投資家にとって魅力的な投資先とみなされており、アンケートに回答したうち48%の企業は、今後投資を拡大すると回答している。また、そのうち半数以上の企業がベトナム・EU自由貿易協定(EVFTA)の恩恵を受けていると回答している。

しかしながら、世界的な経済不況に直面して欧州企業の第2四半期のベトナムへの信頼指数は4.5ポイント低下して、43.5ポイントとなった。

EuroChamのガボール・フルート会頭は、ベトナム経済は主に製造と輸出に依存しており、世界的な経済不況の影響を大きく受けていると述べた。その結果、輸出と受注量の減少は欧州企業を含めた企業全体に大きな影響を与えている。「景況感指数(BCI)は、現在の暗い見通しを明確に示しています」とガボール・フルート会頭は述べた。

フルート会頭によれば、これらの課題に対処するためにベトナム政府は、重要なインフラプロジェクトを加速させるなど、実効性のある解決策を迅速に導入する必要があると指摘する。これらの取り組みは長期的な経済発展に大きく寄与すると期待されている。

今回の調査を実施したDecision Labのトゥー・クイスト・トーマソン社長は、製造業には依然として多くの課題があるが、サービス業は回復の兆しを見せていると指摘した。重要な点は、安定した経済成長を促進させ海外からの投資を誘致するために法的な規制を緩和し、インフラ整備を進めることだとトーマソン社長は指摘する。

「企業は成長の条件として、行政手続きの緩和と労働力の育成が必要だとの見方を示しています。企業が自社の事業を自信をもって維持するためには、質の高い労働力の確保も重要です」とトーマソン社長は述べた。

出典:10/07/2023 VNEXPRESS
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