10月のベトナムの消費者物価指数(CPI)は、一部の地方が学費を値上げし、輸出価格上昇の影響で国内のコメ価格が上昇したため、前月比0.08%の上昇となった。
10月29日に統計総局が公表した統計データによれば、10月のCPIは前月比で0.08%上昇し、前年同期比では3.59%上昇した。2023年10月までのCPI上昇率は3.2%で、コアインフレ率は、4.38%だった。
CPIは、一定期間における消費者が消費する一般消費財やサービスの価格変動を反映した指数とされている。この指数は、一定期間における経済のインフレ率を測定するために使用される。CPIが上昇するとインフレ率が上昇(物価が上昇して購買力が低下する状態)し、CPIが下がるとインフレ率が低下する。統計総局よれば、CPIは、全国の63省で752品目の商品とサービスを対象に4万の調査ポイントで収集されたデータを基に毎月算出されている。
10月にCPIが上昇した理由ついて統計総局は、教育費と米価格の上昇が原因だと分析している。今月、最も上昇率が高かったのは教育費関連で、今月から一部の地方自治体が幼稚園と小中高の授業料を引き上げたことで、教育サービス費用が2.54%も上昇した。
一般にCPI算出根拠とされる商品群の中では、11グループ中9グループの商品とサービスで価格指数が上昇している。価格指数が減少したのは携帯電話関連価格の下落による郵便通信グループとガソリン価格の下落による交通グループのみだ。
2023年に国内の金価格は、世界の金価格とは逆行する傾向を示した。アメリカのFRBがインフレ対策として金利を高水準に維持する姿勢を示し、USDの為替レートと米国債利回りが高止まりする中で、10月25日時点の世界の金価格は1オンスあたり約1909USDと前月から2.1%下落した。
一方で、ベトナム国内の金価格は前月から0.92%上昇し、2022年末時点との比較では8.28%の上昇となった。2023年10月までの平均上昇利率は2.81%となっている。
為替相場について統計総局は、VND安傾向が進んでいると分析している。現在、国内の自由市場では、1USDあたり2万4582VND程度で取引されている。USDは、前月に比べて1.2%上昇しており、前年末からの上昇率は1.79%で、10ヶ月の平均上昇率は2.24%となっている。
出典:29/10/2023 VNEXPRESS
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