VinFastは2023年に2022年の約5倍の電気自動車を出荷したことで、売上高が前年比91%増の28兆6000億VND（約12億USD）となった。
ビングループ傘下のEVメーカーであるVinFast Auto（VFS）は、2月22日に2023年第4四半期と通年の決算を発表した。
それによれば、VinFastの2023年第4四半期の売上高は10兆4000億VND（約4億3700万USD）を超え、第3四半期からは26%増加し、前年同期比では133%の増加となった。2023年通年では、売上高が28兆5960億VND（約12億USD）となり、2022年から91%増加した。
なお、第4四半期の各経費を差し引いた後の粗利は4兆1000億VNDの赤字で、2023年通年では13兆VND以上の赤字となった。
依然として赤字ではあるもののVinFastの粗利率は、2022年のマイナス82%から2023年にはマイナス46%に改善している。さらに2023年第4四半期だけで見るとマイナス40%未満にまで縮小している。
親会社であるビングループの連結財務報告書によれば、2023年の製造部門の売上高は28兆VND以上となっており、前年の13兆VNDの2倍以上に拡大している。
しかし、結果的には製造部門が2023年も税引き前利益で33兆VND以上の損失を計上していることも事実だ。グループ全体で見た場合、この損失は不動産事業の利益で補填されている。ビングループの不動産部門の利益はビンホームとビンコム・リテール合わせて32兆6000億VNDとなっている。
VinFastは、2023年度に前年の約5倍となる3万4855台の電気自動車を出荷した。2023年第4四半期の電動バイクの出荷台数は前年同期から48%増加し、通年の電動バイク出荷台数は7万2468台となっている。
昨年、VinFastは、世界的な販売ネットワークの転換と拡大、製品モデルの多様化、製造能力強化など多方面の戦略に焦点を当てた。2023年第4四半期にはアメリカをはじめ全世界での販売方式を直接販売から代理店販売に切り替えた。現在、VinFastはカリフォルニア州に13店舗あり、ノースカロライナ、ニューヨーク、テキサス、フロリダ、カンザスに6つの代理店がある。同社は2024年末までに北米での販売拠点を130ヶ所まで拡大し、全世界では400ヶ所の販売拠点を設置する予定だ。
VinFastは、2024年に売上の拡大とコストの最適化のバランスをとることを目標に掲げている。同社では各販売チャンネルの拡大と各マーケットでの販売代理店ネットワークを活用して、2024年には年間10万台の販売を目指している。
最近になってVinFastは右ハンドル仕様の電気自動車のエコシステムと共にインドネシア市場へ参入した。2月21日には、インドネシアでの初の受注案件として、同国の3つの企業と600台の電気自動車販売覚書が締結された。
VinFastはまた、インドのタミル・ナードゥ州に年間15万台の製造が可能な電気自動車製造工場の建設準備を進めている。
VinFastは、コストの最適化によって発売開始以降の2年間で原材料コストを約40%削減したと述べている。この成果の一部は、部品の再設計、プラットフォームの最適化などの技術的なソリューションと供給と調達への取り組みによって達成された。
出典：22/02/2024 VNEXPRESS提供
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