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【経済】苦境が続くセメント業界

(C) VNEXPRESS

ベトナムセメント協会は、製造と消費において会員企業が非常厳しい状況にあるとして、首相に対して、企業が倒産したり身売りするリスクを回避するための支援を求めた。

ベトナムセメント協会がファン・ミン・チン首相へ送った報告書によれば、2022年以降、ベトナム国内のセメント消費量は、減少し続けている。2023年の国内の消費量は2022年の84%(国内向け5660万トン、海外向け3120万トン)にとどまった。一方で、ベトナム国内には61ヶ所のセメント工場が存在し、年間の設計生産能力は1億1700万トンに達している。

「ベトナムのセメント業界は製造と消費において大きな問題に直面しており、関連企業は破産するか海外企業へ売却するしかない状況に陥っています」とセメント協会は報告書の中で述べている。

実は、セメント業界が政府に支援を求めるのは今回が初めてのことではない。昨年末にも、建設資材分野の7つ業界団体と共に、セメント業界の苦しい状況について報告している。

ベトナムセメント協会は、業界の不振は国内需要の低迷と公共投資プロジェクトの展開の遅さが原因だと問題点を指摘する。公共交通工事において、高速道路の建設には依然として古い手法が使われており、高速道路の高架橋への鉄筋コンクリートの適用は限定的で、地盤を補強して安定させるためにセメントを使用する方法もまだ適用されていない。

住宅・不動産市場は回復しておらず、社会住宅建設投資プロジェクトの進捗率は極めて低いままだ。

一方で、燃料・エネルギー価格、特に石炭価格の上昇は、企業の製造活動に大きな影響を与えており、クリンカーに対する輸出関税の引き上げもセメント製造工場の大きな負担になりつつある。

企業の困難な状況を支援するため、ベトナムセメント協会は、首相と各省庁に対して、特に中部やメコンデルタ地方などの地盤の弱い地域において鉄筋コンクリート製の道路の代わりに高架道路を建設し、国内でのセメント需要を喚起するように提案している。

ベトナムセメント協会は、政府に対して従来の砂による路床の補強に代わってセメントで路床を補強する方法について検討するよう要請している。

同協会ではさらに、政府に対してクリンカー輸出税の撤廃承認に向けて早急に国会へ提案することを求めている。また、将来的な撤廃に向けて直近では今後2年間のクリンカー輸出税を5%とし、VATを免除するようにも求めている。

ベトナムセメント協会は、首相に対して銀行にセメント企業への融資金利を引き下げ、海外投資家がベトナムのセメントプロジェクトに投資することを制限するように指示することを要望している。

出典:2024/04/10 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載