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【法律】オンライン送金で生体認証が必要に

(C) VNEXPRESS

ベトナム国内の銀行各社は、7月1日から1000万VND以上のオンライン送金には生体認証(指紋認証、顔認証)の登録が必要になると発表した。

今週初めから、ハノイに住むミン・フーンさんには、様々な銀行から送金に関する新たな規定に対応するため、生体認証登録を求める通知がSMSなどで繰り返し送られてきた。

各銀行は、7月1日から1回あたり1000万VND以上、または1日あたり2000万VND以上のオンライン送金をする場合、電子チップ入りのIDカードのデータと一致する生体認証(指紋認証、顔認証)が必要になると発表した。

さらに、一部の銀行ではオンライン取引アプリの変更や1億VNDを超える定期支払にもこの認証が必要だとしている。

VietinBankのチャン・コン・クイン・ラン副頭取は、これまでに数十万件の顧客がVietinBankのアプリで生体認証登録を積極的に実施したと述べた。

同銀行は6月上旬から、定期的に1000万VND以上の送金をおこなっている顧客や以前に、古いIDカード(チップなし)で登録された口座の名義人を優先して、上記の通知をおこなっていく予定だ。

送金時の生体認証は、オンライン決済や銀行カードの使用における安全対策に関する国家銀行の決定2345号により定められており、7月1日から適用される。

1回あたり1000万VND未満の送金で1日あたり2000万VND未満の送金には、この規定は適用されない。

但し、1回の送金額が1000万未満であっても1日の送金額が2000万VND以上になった場合、超えた部分から生体認証が必要となる。

また、銀行のアプリ(モバイルバンキング)を初めて使う顧客や、これまで使用していたのとは異なるデバイスで送金する顧客も生体認証が求められる。

銀行の発表によれば、生体認証登録はオンライン申請を通じて実施できる。登録手続きをするデバイスには、顔または指紋のスキャン機能とNFC(近距離無線通信)機能が必要とされている。顧客のデバイスが条件を満たしていない場合、顧客は近くにある銀行の支店でサポートを受けることが出来る。

今回の規定は、最近相次いでいるオンライン詐欺を防止することを目的に導入された。最近では、銀行や当局が様々なチャンネルを通じて警告しているにもかかわらず、詐欺の被害は増加傾向にある。

「詐欺師が身元を隠し、ジャンク口座を買ったり借りたりして送金することで不正な金の流れの痕跡を消すことが長年おこなわれてきました」とVietinBankのチャン・コン・クイン・ラン副頭取は話し、送金時の生体認証導入によって不正な口座への送金を制限し、犯罪資金の流れを断つことが出来ると付け加えた。

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また、ラン副頭取によれば、SMS OTP、Soft OTPに加えて生体認証が追加されることで、口座所有者の資金のセキュリティも高まる。

5月23日の国会で、ベトナム国家銀行のグエン・ティ・ホン総裁は、オンライン本人確認(eKYC)を利用した決済口座の開設や利用における詐欺行為の防止対策を強化するよう各銀行に求めていると述べた。

「生体認証は、口座所有者のセキュリティを高めます。これによって、違法な口座の使用を制限することが出来るでしょう」とホン総裁は述べた。

ある銀行の担当者は、詐欺被害を最小限に抑え高いセキュリティを実現するためには、生体認証が最も有効な手段だと評価した。

グエン・ティ・ホン総裁によれば、ベトナム国家銀行は決済口座の開設と使用に関するガイドラインの草案を作成している。この中で、新たな規定として、銀行にオンライン講座を開設する際には、チップが埋め込まれたIDカードを使用しなければならないとの規定が新たに盛り込まれている。

「チップ入りのIDカードを使えば、不正口座の問題を解決できます」とホン総裁は述べた。

チップ入りのIDカードを持っていない場合、各銀行に出向いて本人確認と登録手続きをおこなう必要がある。同時に各銀行は、不審な兆候のある口座を迅速に検出するために、顧客の口座の取引を管理、監視し、評価するソリューションを導入する必要がある。

出典:2024/05/22 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載