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【経済】困難に直面するベトナム企業

(C) VNEXPRESS

計画投資省のグエン・チー・ズン大臣は、現在、ベトナム国内の企業は困難な状況に直面しており、外資のサプライチェーンに深く参入するだけの十分な力を備えていないと言及した。

6月19日の討論会で、ズン大臣は、計画投資省は、統計総局に対して、現在の企業の運営と閉鎖状況を調査するように指示していると述べた。

「街に出ると多くの店が閉店し、企業がオフィスから撤退しているのを見かけ、非常に心配している」とズン大臣は述べ、現在、国内の企業は、困難な状況に直面し、成長するのに十分な力がないと指摘した。

計画投資省のデータによれば、2024年1月から5月までに9万7300社の企業が市場から撤退し、前年同期比で10.5%増加している。つまり、月間では約1万9500社が撤退していることになる。この数字は、同じ時期の新規設立及び、営業再開登録をした企業数の月平均である1万9800社を僅かに下回っているに過ぎない。

計画投資省傘下の国民経済総局のグエン・ドゥック・タム局長によれば、企業は依然として、市場、資本、法令という3つの大きな問題に直面している。一部の規定、行政手続き、技術規格、ビジネス条件は依然として煩雑であり、企業の負担となっている。

「一部の省庁や地方自治体は、企業の実態を把握しておらず、自分たちが企業に負荷を与えていることに気づいていません」とタム局長は述べた。

需要に関しては、2024年1月から5月までの国内消費は順調に増加したが、年間の予測では、2023年やコロナ前の2015年から2019年と同様に低迷するとみられている。輸出の伸びは明るい材料だが、世界市場の低迷、競争圧力の増加、アンチダンピング税適用のリスク、新たな貿易障壁など様々な不安要素を抱えている。

これらの問題に対してズン大臣は、企業は政府の支援を必要としていると述べた。ズン大臣は、例としてベトナム企業が外資系企業の製造チェーンに深く参入したいと考えていながら、思うように進んでいない状況を挙げた。ベトナム企業は、大手企業の中核技術に対応したり、既に深い関係を築いているサプライチェーンに新たに参入することに苦戦している。一方で、大衆向けの市場では、安価な中国製品と競争にも苦しんでいる。

「企業を成長させるためには、政府の見えざる手が重要です」とズン大臣は述べ、政府の政策はより実践的でより生活に密着したものでなければならないと強調した。例えば、政府はFDI企業で製造プロセスを経験し、技術を習得した人々の起業を支援する必要がある。「彼らは既に技術とコネクションを持っており、素早くサプライチェーンに参入できる可能性があります」とズン大臣は述べた。

あるいは、ノウハウ、技術、特許を保有する外国企業と提携、買収、連携するという方法も考えられるとズン大臣は述べた。「これが企業が外資のサプライチェーンに参入できるようにサポートする方法です。もしそうしなければ、企業は製品に投資したり、サプライチェーンに参入することは難しいでしょう」とズン大臣は付け加えた。


今年、政府はGDP成長率を6.5%、CPIを4%にすることを目標としている。ズン大臣によれば、ベトナム経済は、多くの困難と課題に直面しているが、依然として大きなチャンスも残されている。このチャンスをつかむためには構造改革を強力に進める必要があるとズン大臣は指摘している。

ズン大臣は、中国に投資された数十億USD規模のテスラ工場プロジェクトは、着工から操業開始まで1年もかからなかったと指摘する。中国では、ベトナムのイオンのような商業施設の建設も2か月程度で実現し、UAEの600ヘクタールの土地に500軒のビルを建設する200億USD規模の都市開発も5年で完成させた。

「このような例は、我々が変わらなければ効率的に要求を満たすことはできないことを示しています」とズン大臣は強調した。現在、計画投資省は、継続的に規制の見直しと行政改革を求めている。ズン大臣によれば、そのためには、政治システム全体の関与が必要だ。そのため、計画投資省は、首相が主導する国家改革指導委員会の設置を提案している。

ズン大臣は、国内外の投資を含めたリソースを開放するためには、ボトルネックを根本から解決する必要があると述べた。「民間人も同様で何をすべきかわからず、有効な投資先がないので先を争って金を購入しているのです」とズン大臣は述べた。

ズン大臣は、土地、法律、検査などの手続きにボトルネックがあることを認めた。ズン大臣によれば、国内の大都市には、数十年にわたって未解決の大規模プロジェクトが数百件取り残されている。「もしボトルネックを取り除くことが出来れば、社会と経済の発展にとって大きな原動力になるでしょう」とズン大臣は述べ、特に不動産分野で企業の障壁を取り除く必要があると付け加えた。

さらにズン大臣は、グリーンエコノミー、デジタルエコノミー、シェアリングエコノミー、循環経済といった新たなタイプの経済についての認識を高める必要があるとも指摘する。それによって、新たな経済によるチャンスを活用し、経済をより速く、安定的に成長させることが可能になるからだ。

出典:2024/06/19 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載