2024年1月から5月までのベトナムの食肉と食肉加工品の輸入量が前年同期比で29％も増加した。輸入価格は平均4万6000VND/kgとなっている。
商工省の輸出入局が公表した最新データによれば、5月にベトナムは7万6120トンの食肉と食肉加工品を輸入しており、輸入額は1億4000万USDだった。昨年の同時期に比べて、輸入量が32.1％、輸入金額は28.6％増加している。これで食肉と食肉加工品の輸入量は、5か月連続で前年を上回ったことになる。
過去5か月間の食肉と食肉加工品の輸入量と輸入金額の累計は、30万4850トンと5億9700万USDとなり、前年同期比でそれぞれ29％と25.2％の増加となっている。一方で食肉と食肉加工品の平均価格は4万6000～4万7000VNDとなり、前年同期比で2％の下落となっている。
ベトナムは、41の国と地域から食肉と食肉加工品を輸入しており、供給量が多いのは、インド、アメリカ、ポーランド、ブラジルとなっている。輸入肉の大部分は冷凍の豚肉、牛肉、鶏肉となっている。特にブラジルとアメリカからの豚肉の輸入量が急増しており、一方でロシア、ドイツ、オランダからの輸入量は減少している。
ホーチミン市では、輸入された冷凍豚肉の価格は、国産品より30～40％安くなっている。
ホーチミン市タンビン区で輸入食品を販売しているタイン・ホアさんは、国産豚肉の価格上昇をうけて、輸入品の売れ行きが昨年よりも伸びていると話す。特に、輸入の冷凍豚足は見た目もよくて、衛生面と安全性が確保されているので、飲食店向けの売れ行きが好調だ。
タイン・ホアさんは、今年の輸入肉の価格の下落は、海外の供給が増えたことによるものだと説明する。この2年間の経済不況によって、多くの国で消費が落ち込み、在庫が増えたために輸出価格が下落している。
しかし、この状況についてベトナム畜産協会は、輸入された食肉の品質が悪く消費者の健康に影響を与えたり、国産品との不当競争が発生することを懸念している。同協会は、消費者と国内の畜産業者を保護するために、政府機関に対して、輸入された食肉の管理を厳格化するよう求めている。
出典：2024/07/14 VNEXPRESS提供
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