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【社会】災害時に増えるフェイクニュース

(C) VNEXPRESS

台風ヤギがベトナム北部に上陸したあと、SNS上には、混乱に乗じた根拠不明のフェイクニュースが横行し、中には偽のアカウントで金銭をだまし取られるケースも発生している。

9月7日に「ハノイ市全域が停電する」とのニュースを見たトゥイ・ハンさんは、すぐにスクリーンショットを撮って知り合いや家族のグループチャットに載せた。これを見た人々は不安になり、早めに料理を作ったり、固形燃料コンロを購入したり充電用のバッテリーを購入したりした。

しかし、その日の19時になっても停電は発生しなかった。最初のSNSの投稿は既に削除されていたが、ハンさんがグループチャットに送った画像は残されたままだった。「今日もある人からあなたのメッセージのせいで無駄な固形燃料コンロを買ってしまったというメッセージが来ました」とハンさんは話す。ハンさんは、不正確な情報を共有してしまったのは自分のミスだが、自分自身もSNSのフェイクニュースの被害者だと感じている。

9月11日に多くのアカウントが無料でインターネットを使用可能にする方法というフェイクニュースを拡散していることを受けて、Viettel Telecomは否定の声明を出さざるを得なくなった。拡散された内容によっては”台風被害の支援”、”洪水被害地域の方のみ無料登録可能”などのそれらしいキーワードが付け加えられたことで説得力が増し、SNS上で一気に広まった。

上記の内容をシェアしたヴィン・フック省在住のゴック・ビンさんは、被災した地域の友人がインターネットを必要としていることを知って、善意のつもりでシェアしたと話す。ただ、ビンさんは、この情報が正しいか間違っているかを確認してはいなかった。これは多くの人に当てはまる心理であり、それによってフェイクニュースが制御不能なほどに広まっていく。

情報通信省は9月11日にフェイクニュースに関する警告を発し、確認が取れない情報を不用意に拡散しないよう国民に注意喚起した。

ハイズン省では、SNS上に洪水に関する虚偽の情報を投稿したとして21人が摘発された。9月10日と11日にバクニン省、バクザン省、ハイフォン市など省と市の警察は、”堤防決壊”に関するフェイクニュースが拡散された事案を処理したと発表した。クアンニン省のカムファー市警察も「カムファー市でロープで縛られた16人の遺体が発見された」という数百件もシェアされたフェイクニュースの事案を処理したと発表している。

フートー省では”イエンラップ堤防決壊”、”ハーホアで洪水”などのフェイクニュースが多数発生し、更には、フォンチャウ橋崩落事故で遭難した車の救出動画というものも現れたが、後に誤った情報だったことが判明している。

フートー省情報通信局のグエン・ティ・ホン・トゥイ副局長によれば、市民は正しい情報を選択する必要があり、SNS上の真偽不明の情報をシェアしないようにする必要があると指摘する。フェイクニュースや詐欺が疑われる情報については、コミュニティを守るためにも速やかに当局へ通報しなければならない。

トゥイ副局長によれば、政府機関、自治体なども市民がフェイクニュースを拡散しないように啓蒙していく必要がある。

情報通信省は、フェイクニュースと共に台風や洪水時のオンライン詐欺についても言及している。情報通信省では、クアンニン省赤十字社やラムタオ県祖国戦線委員会などを装った偽装サイトがチャリティを呼び掛けながら実際には個人の口座へ送金を誘導しているケースを確認している。

SNS上では、特に多くの人が関心を持つ出来事が発生した場合、頻繁にフェイクニュースが発生する。2021年に新型コロナの感染が拡大した時にもSNSにはフェイクニュースが蔓延し、インフルエンサーや芸能人など多くの人が後日罰則を科された。

議定15/2020/ND-CPによれば、個人がSNSを利用して組織や個人の名誉や評価に対する虚偽、歪曲、誹謗中傷などの情報を掲載したりシェアした場合、500万~1000万VND(約2万8000円~5万6000円)の罰金が科される。

出典:2024/09/11 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載