ホーチミン市のタンソンニャット国際空港は、2025年4月から1兆1000億VNDをかけて建設された新ターミナル(T3)の試験運用を開始すると発表した。
試験運用のスケジュールは、4月24日4時からベトナム航空とベトジェットのタンソンニャット空港発バンドン行きの便からスタートする。その後、4月28日からはホーチミン市とハノイを繋ぐ主要航空便も段階的に新ターミナル(T3)の使用に移行し、運用能力の検証が行われる。
上記の試験運用で問題なければ、予定よりも2か月早い4月30日にT3が正式に開業する。
ベトナム航空とベトジェットは5月5日までに全ての国内線をT3に移管する予定だ。一方でバンブーエアウェイズ、パシフィックエアライン、バスコ、ベトトラベルエアラインは、これまで同様T1を使用する。
ターミナルの分離による混乱の懸念
T3が完成した後でベトナム航空、パシフィックエアライン、バスコなどのコードシェア便において混乱が生じる可能性が懸念されている。
例えばベトナムエアラインとパシフィックエアラインのコードシェア便には全てVNコードが付されているため、利用者が混乱する可能性がある。そのため、各航空会社は、メール、SMS、Zaloなどを通じて乗客への案内を強化するとしている。
T3開業に伴うアクセス改善
T3の開業に合わせて新たなアクセス道路の整備が進んでいる。
新たに建設されたアクセス道路は全長が4㎞あり総工費は4800億VNDとなっている。アクセス道路は2つの地下道と1つの高架橋の3つのポイントで接続されており、ビンズン省、ドンナイ省方面、ホーチミン市中心部方面、北西部方面の3つの方面からのアクセスに対応している。T3へのアクセス道路の開通によってこれまで空港へのアクセスに使用されていたチューンソン通りの負荷が軽減されると期待されている。
T3開業のメリット
タンソンニャット国際空港の国内線ターミナル(T1)は、年間1500万人(1日約4万1000人)の利用者に対応できるように設計されたが、現在、タンソンニャット国際空港の国内線は繁忙期の利用者が1日10万人を超えることもあり、キャパシティをオーバーしている。
国内線の主要キャリアであるベトナム航空とベトジェットがT3へ移管すればT1の負荷が大幅に軽減されると期待されている。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。