シャッターに巻き込まれた8歳少女が心肺停止 家庭内設備の安全性に警鐘
ベトナム南中部のビントゥアン省ファンティエット市で、8歳の少女が自動シャッターに巻き込まれ、心肺停止状態に陥る事故が発生した。事故は5月22日夜に発生し、少女は危篤状態で病院に緊急搬送された。
ビントゥアン省にあるアンフック総合病院によると、事故に遭ったのはファンティエット市在住のĐ.T.Mちゃん(8歳)。事故当日、幼い弟の世話をしていた母親に頼まれて、Mちゃんの姉(10歳)がミルクを取りに行こうと電動シャッターを開けたところ、Mちゃんが動いているシャッターにぶら下がり、そのまま巻き込まれてしまった。
姉が数分後に戻ったときには、Mちゃんは全身をシャッターに巻き込まれた状態で発見され、家族が約10分かけてシャッターから救出したが、すでに意識不明で四肢が紫色に変色していた。Mちゃんはアンフック総合病院で初期治療を受けた後、深夜にホーチミン市の第2小児病院へ緊急搬送された。
意識回復も、引き続き神経機能の経過観察が必要
第2小児病院の集中治療室によると、Mちゃんは23日午前2時に危篤状態で運ばれてきた。低酸素による脳障害の兆候があり、意識レベルは不安定であった。医師らは脳を保護し回復の可能性を高めるため、低体温療法を実施した。
その後、4日間の集中治療を経て、5月26日には自発呼吸が可能となり、意識も回復。名前を言い、医師の指示にも応じられるようになった。ただし、依然として神経機能の回復と身体的リハビリが必要な状況である。
集中治療科のチャン・ティ・ビック・キム副部長は、「この事故は家庭内でのシャッター使用時に十分な注意を払っていれば、防げたはずの悲劇である」と述べた。特に小さな子どもがいる家庭では、シャッターに近づかせないよう厳重な監視が必要であるという。
子どもをシャッター事故から守るために
キム医師は、事故防止のために以下の対策を提案している:
- 障害物検知機能付きの自動停止・反転機能を持つシャッターを選ぶ
- 操作ボタンは子どもの手が届かない高い位置に設置する
- 緊急停止ボタンの設置
- 子どもにシャッター付近で遊ばないよう教育し、常に監視を行う
また、万が一の事故時には、迅速かつ正確な応急処置と速やかな医療機関への搬送が生死を分けると警告している。
今回の事故は、一見安全と思われがちな家庭用機器が、適切な使い方を怠れば重大な事故を引き起こす可能性があることを如実に示している。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN
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