【国際】ベトナム、BRICSのパートナー国に正式決定

発展途上国の声を強化へ──国際的役割拡大を目指す

ベトナム外務省は6月14日、同国が新興経済国グループ「BRICS」のパートナー国となったことを正式に認めた。これにより、ベトナムは多国間の国際協力の場において、発展途上国の声と役割を高める立場として、より積極的に関与する姿勢を明確にした。

同日の記者会見にて、ベトナム外務省のファン・トゥ・ハン報道官は、以下のように強調した。

「ベトナムは、包括的かつ積極的な国際統合の精神に基づき、国連、ASEAN、APEC、G7拡大会合、G20拡大会合、OECDなど、多国間の枠組みに実質的な貢献を行ってきた。今回のBRICSパートナー国への参加も、その一環であり、国際法を尊重したうえで、国際的な団結と包括的な多国間主義の推進に寄与していく」

また、ハン報道官は、ベトナムの外交方針が「独立・自主・多角的かつ多様な外交関係の推進」であることを改めて確認し、「信頼されるパートナーとして、国際社会の責任ある一員であり続ける」との姿勢を示した。

■ ブラジルが公式に発表、ベトナムの役割に期待

同日、BRICSの2025年議長国であるブラジル政府が、ベトナムを新たなパートナー国として正式に迎え入れたことを発表した。ベトナムのアジアにおける影響力や、南南協力（グローバル・サウス間の連携）への貢献姿勢が評価された格好だ。

BRICSは2009年に発足し、当初はブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの5か国で構成されていたが、近年は加盟国・パートナー国の拡大を進めている。現在、エジプト、エチオピア、インドネシア、イラン、アラブ首長国連邦などが新たに加盟しており、さらに、ベラルーシ、ボリビア、カザフスタン、キューバ、マレーシア、ナイジェリア、タイ、ウガンダ、ウズベキスタンなどもパートナー国として名を連ねている。