ファン・ミン・チン首相、外資系大手との連携強化を呼びかけ
シーメンス、高速鉄道分野での連携に意欲
世界経済フォーラム（WEF）年次総会出席のため中国を訪問中のファン・ミン・チン首相は、独シーメンス社の幹部と会談し、ベトナムにおける高速鉄道やインフラ整備事業への参画について協議した。
会談には、シーメンス取締役で最高技術責任者（CTO）兼戦略担当責任者のペーター・ケルテ氏が出席。ケルテ氏は「シーメンスは1993年からベトナムに拠点を持ち、現在3つのオフィスと1つの工場を展開している」と説明し、高速鉄道プロジェクトへの関心を示した。
チン首相は、交通・エネルギー・デジタルインフラ分野の国家重点プロジェクトへの官民連携（PPP）導入を進めていると述べ、シーメンスの具体的な関与については、各省庁や国営鉄道会社と協議するよう要請した。また、ベトナム政府が中国を経由して中央アジアや欧州と接続する国際鉄道網の整備にも取り組んでいることも説明した。
Foxconn、ベトナムで半導体工場設立を検討
同日、チン首相はFoxconn Industrial Internet（FII）の会長兼CEOであるブランド・チェン氏とも会談し、半導体チップの製造拠点をベトナムに設ける構想について提案した。チェン氏は、AIデータセンターやグリーン製造、持続可能な発展における協力にも意欲を見せ、人材育成支援にも前向きな姿勢を示した。
Cisco、ベトナム生産比率30％に拡大 10万人技術者の育成支援へ
米Cisco社のアジア太平洋地域代表デイブ・ウェスト氏は、2022年から開始したベトナムでの機器生産が全世界の約30％を占めていると説明。10万人超のIT人材教育支援実績を挙げ、今後5年で半導体・AI分野の専門家10万人育成を目指すと表明した。
これを受けてチン首相は、ベトナムでの研究・研修拠点の開設や、AI・サイバーセキュリティ分野での連携強化を要請した。
Insignia Ventures、ベトナム向け投資ファンド創設へ
シンガポールのInsignia Ventures Partnersとの会談では、チン首相がスタートアップ支援特化型投資ファンドの早期創設を求めた。代表は「若者を中心としたスタートアップ育成・技術教育への投資を強化したい」と応じた。
PepsiCo、ベトナムの農産品加工事業に関心
米PepsiCo幹部との会談では、ファム首相がベトナムの農産物の季節依存・保存難問題を挙げ、深加工分野での投資を呼びかけた。PepsiCo側は、食品・飲料の製造のみならず、農業ハイテクと加工事業の展開に意欲を示した。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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