インフレ率、前年を上回る伸び
ベトナム統計総局によると、2025年1〜10月の消費者物価指数(CPI)は前年同期比3.27%上昇した。前年を明確に上回る伸びであり、特に食品や医療、住宅関連の値上がりが全体を押し上げた。
同局が発表した10月および年初から10カ月間の物価動向報告によれば、10月単月のCPIは前月比0.2%の上昇で、年初来では3.27%増となった。
食料・外食費が上昇を牽引
統計総局は、インフレ率上昇の主因として「台風や洪水の影響を受けた地域での食料価格上昇」「外食費の増加」「私立学校の授業料値上げ」を挙げている。
食品・外食関連グループは全体で3.18%上昇し、CPIを1.07ポイント押し上げた。
内訳では、食品価格が3.43%上昇(主に豚肉9.4%高)、外食費が3.74%、穀物価格が0.47%上昇している。
住宅・電気・建材も大幅上昇
住宅・電気・燃料・建材関連の価格指数は6.2%上昇し、CPIを1.17ポイント押し上げた。要因は、家賃や住宅修繕用資材の値上がりに加え、電気料金の上昇によるもの。
家庭用電気料金は前年比7.45%上昇。需要増に加え、国営電力EVNが2024年10月11日と2025年5月10日に平均小売電力価格を引き上げたことが影響している。この項目だけでCPIを0.25ポイント押し上げた。
医療費が13.39%上昇
医薬品・医療サービスの価格指数は13.39%上昇し、CPIを0.72ポイント押し上げた。
これは保健省の通達第21/2024号に基づく医療サービス料金の改定によるものだ。
教育・家庭用品も上昇傾向
教育分野の価格指数は1.95%上昇。私立・民間大学、中学、幼稚園などで授業料が引き上げられたことが要因となっている。
家庭用設備・家具などの価格も1.64%上昇し、CPIを0.11ポイント押し上げた。
その他サービス、手数料なども値上げ
その他のサービス・商品グループは5.13%上昇し、CPIを0.18ポイント押し上げた。主に公証手数料、保険料、各種サービス料金が約10%上昇したことが背景にある。
基本的なインフレ率も3.2%に上昇
エネルギーや食品を除く基礎インフレ率も、前年同期比3.2%上昇。幅広い分野でのコスト上昇が続いていることを示している。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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