市民にマスク着用と屋外活動の自粛を勧告
ハノイ市は、大気質指数(VN_AQI)が高水準となる状況を受け、市民に対し屋外での活動を控え、外出時にはマスクを着用するよう呼びかけた。また、空気質が「悪い」以上の状態となった場合、学校に対しても児童生徒の屋外活動を制限するよう求めた。
この勧告は、12月2日に首都の大気汚染が度々「レッドアラート」レベルに達し、世界ワースト10に入った状況を受け、ハノイ市人民委員会が発表したものである。
大気汚染対策の緊急実施
ハノイ市人民委員会は、市内の大気汚染を管理するため、ハノイ市農業・環境局に対し、各観測局のVN_AQI情報の更新と監視を主導するよう指示した。
同局は、農業・環境省の関連部局と連携し、衛星リモートセンシング、無人機(ドローン)、交通カメラなどの遠隔監視技術を活用し、野焼き(ごみ、わら、農業副産物の焼却)を厳格に監視・摘発する。
さらに、同局は報道機関と協力し、大気環境の現状・予測および汚染軽減策に関する情報を広く発信することが求められている。
建設現場への厳密な粉じん対策を指示
建設局には、建設主や施工業者に対し、すべての工事現場で粉じん対策を徹底し、外部への粉じん飛散を防止するよう指導・監督することを命じた。また、市内の住宅地、公園、道路でのミスト散布による粉じん抑制技術の研究・試験導入を進める。
空気質悪化時は児童生徒の登校停止も
保健局は、市民、特に高齢者、子ども、基礎疾患を持つ人に向け、大気汚染が高い時間帯(早朝・夜間)の屋外運動を控え、外出時はマスクを着用するよう注意喚起する資料を作成し、メディアや地区行政と協力して周知する。
教育訓練局は、空気質が「悪い」以上となる時間帯や日において、学校に対し屋外活動の制限を指導する。
VN_AQIが301以上となり大気汚染が深刻な場合、授業や勤務時間の一時停止または調整を行うよう求めている。
地域行政に厳格な環境管理責任
市内の街区・郡・村の人民委員会主席は、粉じん・排ガスの発生源に対する大気環境管理について全面的な責任を負う。
各地域は、環境衛生部門に対し、道路清掃・集じんの頻度増加や、主要幹線道路・都市入口部での散水・洗浄による粉じん抑制を適時指示する。
企業への操業調整を推奨
ハノイ市は、製造・商業・サービス事業者に対し、粉じんや排ガスが多く発生する作業工程(炉の運転、材料粉砕など)を、気象条件が良い時間帯に変更するか、操業を一時的に減らすことを検討するよう促した。
セメント工場や製鉄所には、汚染濃度を下げるため、法令に適合したクリーンな原料の使用を求めている。
また、VN_AQIが200超の「非常に悪い」状態では、操業負荷を減らすか、設備の大規模修理・点検をその期間に移すことを検討するよう求めている。
VN_AQIが301以上の深刻な状況では、操業の制限・一時停止・時間調整が必要とされる。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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