カンボジアにおけるCOVID-19 との戦いの最前線にあるチョーライ・プノンペン病院では、COVID-19 の感染者と濃厚接触したために24人の医療スタッフが隔離されなければならなくなった。
チョーライ・プノンペン病院(カンボジア)は、ホーチミン市のチョーライ病院の「兄弟」と見なされており、ベトナムとカンボジア両国政府の「共通の子供」だ。カンボジア国内でCOVID-19 の感染が拡大して以降、チョーライ・プノンペン病院は、手術能力が50%低下し、多くの医療スタッフが隔離を余儀なくされるなど、様々な困難に直面している。
チョーライ・プノンペン病院のトン・タン・チャー院長によると、現在チョーライ・プノンペン病院の医療スタッフのうち24人が濃厚接触の疑いにより隔離されている。また、患者の世話をしていた家族からCOVID-19 の陽性が確認されたため、総合内科は完全に閉鎖されている。
チャー院長は、病院は多くのリスクに直面しているが、プノンペンが都市封鎖された現状においても患者を受け入れる態勢を維持し続けていると話す。チャー院長によると、カンボジアには、誰かが入院すると家族全員がそれについてくるという習慣があるそうだ。この習慣は、COVID-19 の治療と感染予防の観点からは、大きな問題となっている。
チョーライ・プノンペン病院で働く医師たちに対しては、カンボジア政府の指示により、シノファーム、シノバック、アストラゼネカなどのCOVID-19 ワクチンが優先的に接種されている。現在、病院内には、326人の医療スタッフが働いており、その内125人は既に2回目の接種を完了している。またカンボジアでの感染が拡大する以前から、病院の入り口にスタッフを配置して、入館を厳しく管理していた。
チョーライ・プノンペン病院では、今後隔離用の病床をさらに100床確保する予定で、今後もCOVID-19 の感染が拡大し続けた場合、COVID-19 患者の受入れを継続する方針だ。
それ以外の活動として最近では、カンボジアの地方自治体やカンボジア軍と協力して、国民へのワクチン接種も行っている。この病院には、毎日300人から400人の人がワクチン接種に訪れている。4月27日には、カンボジア政府と協力して2000人以上へのシノファームワクチンの大規模接種キャンペーンも実施した。
チョーライ・プノンペン病院の院長によると現在は非常に困難な状況に陥っているものの、これまでの病院の経営状況はかなり良好だったとのこと。カンボジア人患者からの高い信頼は、COVID-19 の最前線で戦う医師たちにとって大きな励みになっており、故郷への郷愁を和らげてくれるだろう。
出典:28/04/2021 SAI GON GIAI PHONG
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